2025-11-01から1ヶ月間の記事一覧
ネタバレします。 最終巻はまとめて書いてしまおう。 本作『関東平野』こんなに素晴らしい作品だとは思ってもみなかった。 なぜこれがもっと有名じゃないのか不思議でしかない。 ある意味今流行りの「マンガ家立志伝」の一つだとも思えるのだけど。 青春物語…
ネタバレします。 vol.29 冬のゴム 金太は夢二の絵の中に母の面影を感じ徹夜で模写をした。 大雲は「責め絵」がうまく描けず弱り切っていたが妻が手にはめているゴム手袋を見てゴム製の服を女に着せることを考える。 妻は金太が模写したという夢二を好き…
vol.23 チンチン電車 昭和29年=1954年。 いわば日本近代史という学問として読んでいるのだがここに描かれる「中学校の教師が女子生徒に結婚を申し込む(というより強要だが)」というエピソードが事実あったことなのか、というかそもそもこんな疑問を持…
ネタバレします。 vol.17 火事 金太とお祖父ちゃんのつながりを描く。 寿命を感じているお祖父ちゃんに新聞配達をして学費を稼いでこの土地でずっと暮らしたいと金太は告げる。 金太の一途な表情がとても良い。 幼い頃はなんと純粋なんだろう。 お祖父ち…
第2巻いきます。 ネタバレします。 vol.12 名残りの春 金太は入学式を迎える。 祖父は娘にその姿を見せたかったと惜しむ。 黒マント=柳川大雲は祖父に金太の絵描きの才能を告げる。 「彼は絵描きの顔です。悲しみがあの子に筆を持たせます。悲しみがあの…
ネタバレします。 vol.5 ドブロクの唄 この表紙画、何をしているのかと思いきや、屋根に塗っていた迷彩模様塗料を洗い落としているらしい。 戦争が終わり必要がなくなったからだ。 こんな工夫(?)があったとは知らなかった。 その家の主、大平福太郎は機…
1976(昭和51)~78年「ヤングコミック」 というわけで突然上村一夫を読んでいくことになった。 楽しみすぎる。 ネタバレします。 あらすじ:まっ青な海、どこまでも続く地平線、陽光にうねる豊かな稲穂……。昭和20年8月15日、敗戦の日、関東平野の片隅、千葉…
mavo.takekuma.jp 昨日 Xで丸腰氏のポストを見かけて飛びついて読んだ。 ホモソーシャルにおける優秀な男同士の隠微な愛憎交わし物語大得意作家のかiわぐちiかいiじ先生が講演会で「こんな漫画が描きたくて漫画家になった」と言い放ちオタクたちが静まり返っ…
配信が始まった当時かなりの評価だったしNetflixでしか鑑賞できないので観てみることに。 ネタバレします。 —エピソード1 冒頭が今現在話題の「熊に襲われる」だ。 しかし多方面からの情報で「熊はそう簡単には死なない、銃弾1・2発じゃ倒れない」というの…
すみません。次の映画に進んでしまいます。 『フランケンシュタイン』この主題の様々な作品を幾つ見て読んできたでしょうか。 だけどやはり心惹かれてしまうのです。 ネタバレします。 Xでは女性(らしき)のポストに「男性(の多く)は子どもを作る行為だけ…
Xで「グッドニュース面白かった」というポストを見かけたまらず最近まったく縁のないネットフリックスに加入した。 その方も書いていたが「連合赤軍、韓国映画でやってくれたらおもしろかろう」というのは私も思っていた。 日本の歴史には面白いネタが腐るほ…
というタイトルからして察せられると思うがこの記事は2025年10月にセレクション新刊として出版された本そのものの批評感想ではなく私自身の森脇真末味という作家へのそして私自身が読んできた少女マンガについての思いを記す。 無名の一般人が書く文章なので…
以前「萩尾望都」コンプリート記事を続けていた時には本作品に気づいていませんでした。 先日偶然、図書館で本作収録本を見つけて慌てた次第です。 ネタバレします。 『うそうそ』2014年8月号「小説新潮」 原作『しゃばけ』小説(そして今はアニメ)は知らな…
最終話です。 ネタバレします。 「大いなる復活」 マッドメンはコドワが森の中で横たわりナミコがひとり森の中を彷徨い儀礼的に死んでナミテとして生まれ変わったことを知った。 ナミテとなった波子は村の女たちと共にナラモの居場所へと戻る。 元通りにして…
第Ⅲ部 ネタバレします。 「黒い森のナミテ」 第一部の終りから続く。 コドワは悪霊アエンと戦い倒したが自らも傷を負った。 波子はコドワを助けようと求めたがマッドメンたちは実体がないのだ。 その頃ミス・バートンは峰隼人と共にいて波子たちを心配してい…
しばしの寄り道から戻ってきました。 そのまま映画の方へ進もうかとも思ったのですが、現在の私はどうしても映画を観ることができないようです。 ネタバレします。 「鳥が森に帰る時」 一台のセスナ機がセピック川上流から西部管区へ抜けようとして乱気流に…
『ソロモンの偽証』—後篇・裁判— ネタバレします。 言いたいことはほぼ昨日の記事で書いてしまった。 以前は「前篇は良かったが後篇は・・・」という批判を持っていたけどこの作品が抱いてしまった疑問をほったらかしにせず解こうとした、という核心こそが肝…
2020年「録画した映画を鑑賞」して本ブログにて記事にしました。 前編は傑作と思ったものの後編に落胆し宮部みゆき原作小説を読んでその素晴らしさと映画との比較をしながら映画の批判をした、もっというと「扱き下ろした」のですが先日wowowで何気なく観て…
『マッドメン』第Ⅱ部 この話は波子がコドワと知り合いそして彼がニューギニアへ帰っていった後から始まる。 波子が住む家に突如奇妙な男が現れる。 その男は東京の宅地造成地の土中に裸で埋まっていた。 一見日本人に見えるのだが何故かカタコトのガワン語だ…
ネタバレします。 森からの脱出 アエンの仮面を奪い取ろうとした峰隼人を制したコドワ。 だが峰は波子を盾にして逃げ出す。 やむなくコドワは「森から出られると思うな」と叫ぶのみだった。 手を引かれ仕方なく走る波子はコドワからもらった首飾りを落として…
「ペイ・バック」 父が惨死し母が療養のため実家に帰る(たぶんかなり精神を病んだのだろう)という衝撃を体験しているのに割と涼しい顔をしている波子。 あの父にして、という気がする。 とにかく波子はおじ夫婦の家に住むことになっていて一樹という青年が…
北の精霊の次は南の精霊を読む。 諸星大二郎マッドメンシリーズ一巻『オンゴロの仮面』はすでに読んでいたのだが、記事では後日談の『追跡ルポ 波子を探して』の方を先に書いてしまった。 なので第二部以降は未読。楽しみ。 ネタバレします。 第Ⅰ部 マッドメ…
ネタバレします。 第3部 連環する生と死 7 シャーマニズム、ヒップホップ、口承文芸 ———韻の憑依性をめぐって いきなりここでシャーマンは「精霊の声が聞こえていない」と告げられる。 シャーマンが話す精霊の声は聞き取りづらく通訳のような人がわかりやす…
ネタバレします。 6 呪術化する社会主義 島村氏はポスト社会主義モンゴルにおいてシャーマンが増えていく現象を「活性化」=リバイタリゼーションという言葉で表している。 「復興」=リバイバルではなく。 その背景には社会主義時代シャーマニズムは滅んだ…
ネタバレします。 第2部 社会主義のパラドクス 4 秘教化したナショナリズムーチンギス・ハーン言説の”誕生”と挫折、秘教化(1921-53年) 十六世紀末からチンギス・ハーンは仏教的な転輪聖王と捉えられるようになって以来神格化が進んでいったのが近代とな…
ネタバレします。 2 地下資源に群がる精霊たちー鉱山開発とシャーマニズム 2010年春、ウランバートル郊外のガチョールトという炭鉱の町で筆者はとある男性シャーマンの言葉を聞く。 「精霊は地下資源が好きなんだよ」 遊牧民であるモンゴル人は牧草地の保全…
ネタバレします。 【第1部 グローバル世界を呻吟する】 1 シャーマニズムという名の感染症 ここで最も気になったのは「逆転する社会関係」という項目だ。 例えば家事だけをしている30代女性の話。 同居する両親や高収入の妹に対して頭の上がらないこの女性…
『シャーマニズムの増殖』に引き続き島村一平著書を読んでいきます。 「排除/憑依/反抗」をキーワードにいまだにしられざる現代モンゴルの真相を明らかにする。 (カバーそでより) ネタバレします。 【はじめに】 ここで多くの日本人が想像する「モンゴル…
本作単行本を持っているのですが表題作以外はすでに読んでいて本ブログでも紹介済み(「詔命」は「礎」というタイトルであった)&「マンハッタンの黒船」だけはまだ記事にしていない)なので今回は表題作『失楽園』のみを取り上げます。 ネタバレします。 …
ピノチェト軍事政権下のチリに実在したコミューン「コロニア・ディグニダ」に着想を得て制作したストップモーションアニメ ネタバレします。 「コロニア・ディグニダ」を知ってから観るのと知らずに観るのではまったく違うもしくはかなり違う鑑賞になりそう…