ガエル記

散策

ホラー

『武器人間』リチャード・ラーフォースト

日本のポスターのほうが良いデザインなのは希少ですね。第二次世界大戦中、ソ連軍がナチスの占領地区で怖ろしい人体実験の施設を発見します。そこではフランケンシュタイン博士の末裔が行っていた武器と人間を合体させた最強の兵士が製造されていました。 ソ…

『アルカディア』アーロン・ムーアヘッド ジャスティン・ベンソン

幾つもの受賞をしている面白い映画なのですが、何が面白いのかさっと言えない面白さです。 詳しく調べたわけではありませんが本作監督のふたりアーロン・ムーアヘッドとジャスティン・ベンソン が主演も両人でこなしています。 ほとんどが孤立した小さな村で…

『A.I.』スティーブン・スピルバーグ

非常に変わった映画作品です。 いったいこの映画はなんなのでしょうか。 スタンリー・キューブリックのアイディアをスピルバーグが引き継いで作り上げた、という過程そのものが作品内容を分裂させてしまっっているのかもしれません。キューブリックの暗闇と…

『サスペリア』(2018)ルカ・グァダニーノ

ダリオ・アルジェント『サスペリア』のリメイク作品ですが、えげつなく凄い映画でした。 ネタバレですのでご注意を。 リメイク、と聞くと前作より劣化したものがほとんどという印象があるものですがこの作品においてはそれは当てはまらないだけでなくリメイ…

『サスペリア』(1977)ダリオ・アルジェント

再鑑賞です。 昔見た時よりも今観て「これ凄いのでは」と思えてしまう作品です。 ホラーというカテゴリですが極めて独特で恐怖というより製作者が気が狂ってる(誉め言葉)としか思えません。 ヒロインのスージー・バニヨンを演じるジェシカ・ハーパーが日本…

樹村みのりを読まねば

www.amazon.co.jp いつものように映画を観て感想を書こうと思っていたのですが、ツイッターで「樹村みのりの作品」について書かれていたのを見かけて急に心が動いてしまいました。 樹村みのりのコミックスは何冊か持っていますし大好き、しかも年を経るごと…

『ヴィレッジ』M・ナイト・シャマラン

これは最初からネタバレになります、と書いておきますね。ご注意を。 いろいろな見方ができる作品だと思います。 まずはレイ・ブラッドベリを読んでいたなら(か、萩尾望都の漫画化作品を)本作が「10月はたそがれの国」の一編『びっくり箱』からのオマージ…

『ジェフリー・ダーマー』デヴィッド・ジェイコブソン

www.amazon.co.jp なぜかアマプラの「日本映画」のカテゴリの一番目に入っていて気になり(今は変わっていた)レビューを見たら惨憺たる評価で「ダメダメ映画」「肝心な場面が描かれていない」「恐怖も生い立ちも中途半端」「他のを観るのをおススメ」つまり…

ふたつの『シャイニング』スタンリー・キューブリックvsスティーヴン・キング

テレビでまたもや『シャイニング』を放送していたのでついつい観てしまいました。 原作と大きく志(こころざし)が違う、ということでスティーヴン・キングから嫌悪を示されたキューブリック映画です。 これも考えていたら昨日まで書いていた『レベッカ』で…

『レベッカ』のレベッカと『ツイン・ピークス』のローラ 2

昨日の続きです。違う話になりますが。 誰からも心底愛されてしまう美しい若い女性。そして溺死体で発見される、というふたつの共通項はなかなかないのでは、とは思いますがだからといって『ツイン・ピークス』が『レベッカ』のパクリとは誰も言わないでしょ…

『レベッカ』のレベッカと『ツイン・ピークス』のローラ

人生にはいろいろなきっかけがあるものです。 先日ヒッチコックを紹介する番組の中で初期の作品『レベッカ』が出てきました。これは監督の渡米第一作作品で1940年の製作となっています。 実はこれ私、何度か見ようとしたのですがもともと原作小説が大好きで…

『[月因]脂扣(ルージュ)』關錦鵬(スタンリー・クワン)

この映画の情報やレビューなどを見ようと思って検索しても自分自身の過去ブログが先だって出てきてしまいどうも悲しいです。もっと皆さんこの素晴らしい映画を観ようではありませんか。 ちなみに私が持っているDVDは2002年に買ったものですが、今amazon見る…

『ソドムの林檎〜ロトを殺した娘たち』廣木隆一

2度このドラマの感想を書こうとして中断しこれが3度目ですが、いまいち乗り気になれないのは結局このドラマの題材が「美醜にこだわる女」という事だと思います。 女というのは美醜で人生が決まると思っているけどそうではない、という論旨は正解なのかどうな…

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ

昨晩「IT」地上波放送されていたということですが、かなりカットされていて面白さが激減していたらしいですね。 というわけでもないのですが以前録画していた吹き替え版を観ています。 しかしこの映画の何がみんなを夢中にさせるのでしょうか。 テレビ放送で…

『京城学校:消えた少女たち』イ・ヘヨン

男ばかり出てくる映画は数えきれないほどあります。学校もの、軍隊もの、刑務所もの、宗教もの、仕事もの。 それは性別だけ変えれば女ばかり出てくる映画になれるものばかりですが、その数は男性の比較にとてもならないと思えます。 なぜならどうしても映画…