ガエル記

散策

勉強

『魂の殺人』アリス・ミラー

『一月万冊』で安冨歩教授と清水有高氏の対話でアリス・ミラー著『魂の殺人』を知りました。YouTubeで両氏はこの本について何度となく触れておられます。 思うに最も恐ろしいことは自分の親が恐怖の存在であることです。絶対に抵抗のできない子供時代そして…

『ディリリとパリの時間旅行』ミッシェル・オスロ

とても一言では言い表せない美しさと感動を描き出したアニメ作品でしたが同時にやりきれない悲しみも感じられました。 多くの人々、特に「普通の日本人たち」に観てもらいたい作品です。 以下ネタバレになりますのでご注意を。 アニメの美しさはもう観ていた…

『如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~』第一話~第三話

『如懿伝』観始めました。 観る前は好きになれるか、観続けていけるか、とも思っていたのですが観始めたら夢中になって観ております。 清朝の風俗は見なれないととっつきにくいかもしれません。男は辮髪で前頭部を剃っていますし(このころ日本は江戸時代で…

『ミンボーの女』伊丹十三

これは最高に面白かったです!!! 昨日『マルサの女』を見て確かに面白いのだけど性差別表現があまりに酷く感じられて伊丹監督でもこれじゃあなあ、という声を上げたのが聞こえて対処されたかのようにwその5年後に作られた本作はそうした性差別意識など感…

『悪魔の飽食』森村誠一

高校生の時に怖ろしくて読めず今初めて読んだつもりでしたがこの長い時間にあれこれと読んだものがあったので初めて読んだような気がしませんでした。もしかしたらいつの間にか読んでいたのかもしれません。 他の日本軍加虐事例と同じくこれも「でたらめだ、…

『17歳の肖像』ロネ・シェルフィグ

「これは絶対観て欲しい映画」というお勧め文を見たのでまったく知らなかったのですがレンタルしてみました。 2009年のイギリス映画でかなりの受賞やノミネートをされた作品でもありました。始まってしばらくあまりにも普通の女学生物語だったのでいささか驚…

『サーミの血』アマンダ・シェーネル

とんでもなく心に食い込んでくる映画でした。あっという間に観終えてしまった気がします。 女性主人公クリスティーナという名前は偽物で本当の名前はエレ・マリャである彼女はスウェーデン人として生活をしてきたのですが本当は「サーミ人」でした。 かつて…

『万引き家族』是枝裕和

ずっと観ようとは思ってはいたものの踏み切れないでいたディスクをやっと挿入しました。 ディストピアものが好きなくせに現実を観るのは怖い私です。 しかし観てやはりよかったと思いました。 「万引き家族」は「良い家族」ではなかったのですね。「疑似家族…

宮台真司さんの話に共感しています。

www.huffingtonpost.jp 先日誰かのツイートで知って読んだのですがほんとうにそのとおりだと共感していたのですが、YouTubeでも宮台氏の対談を見つけて聞きこんでしまいました。 www.youtube.com この世代の方特有と言っていいのでしょうか、非常に熱い語り…

良い爺さん悪い爺さん

先日ある動画を見てそれにコメントをしているツイートを見かけました。 それは日本の街中で女性が男性から殴られ蹴られているのだが通りすがりの人々が何も反応していない、というものでした。怖ろしい動画に多くのコメントが付されていました。 そこには 「…

元農水事務次官長男殺害事件

この事件への「抒情酌量の余地あり」という反応は上級市民だからというのでしょうか。それとも本当に多くの人が被告に同情しているのでしょうか。 もし真実に被告の殺人が共感され執行猶予を求められているのなら怖ろしいことだと思っています。 私は法律も…

日本崩壊の前奏

いよいよ日本国がガタガタに崩れていく予兆が見え始めてきた気がします。 無論そんなことはとっくにわかっていたし見えていた、と言われてしまうでしょうけど今まで何とか見えないふり、気づかないふりをしていたものが誰にでも見えて気づいてしまうようにな…

地球温暖化が良い方向へ作用する国

machidatimes.jugem.jp 毎回楽しみにしていますマチダタイムスさんのブログ記事。 というか以前は楽しみにしているブログが色々とあったのですが、今ではマチダタイムスさんくらいしか習慣的に読んでいなかったりするのはいったいどういう流れなんでしょうか…

『差別と日本人』辛淑玉・野中広務

恥ずかしいことですが私は最近までお二人どちらのことも知りませんでした。 辛淑玉さんはある程度仕方ないとしても50代日本人で野中広務氏を知らないというのは問題ですが、それくらい政治にまったく無関心だったということです。 同じような発言をよく目に…

『OVERMANキングゲイナー』再鑑賞

『OVERMANキングゲイナー』再鑑賞終わりました。 一度目に観た時より面白く感じました。富野世界のごちゃごちゃ感が私は大好きなのでそこらへんは文句なしに楽しめたわけです。 それなのに何故一度目「より」楽しめた、という書き方になるかというとたぶん一…

『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子

1981年に出版され大大ベストセラーになった本作ですので読んでいて当然と言っていいのですが当時18歳という年齢だったためか、もともとベストセラーとか「お勧めの良書」みたいなのを敬遠する性質だったのもあって今までちらりとも読んでいませんでした。 し…

「バレエの王子になる!~“世界最高峰”ロシア・バレエ学校の青春」

www.nhk.or.jp 上の4人の少年、左上の彼はアロン(大澤ホロウィッツ有論)日本人の母を持つアメリカ生まれイギリス育ちでロシア語を勉強しながらワガノワバレエを学ぶ。 身長が低い(って175センチでチビって?他はみんな180越えらしいけど)のが欠点だがそ…

『世界一わかりやすい英作文の授業』関正生

英語が全くできない自分ですが、英語に関する話はすごく面白いと思う、よくあるタイプの人間です。 こうした本を読んだりすることはまったくなかったのですがなんとなく手に取ってしまいました。 以前TVの英語学習番組(っていう表現でいいのでしょうか)で…

『ひろしま』関川秀雄と『はだしのゲン』アニメと『この世界の片隅に』

現実に起きたことを物語作品とするのはフィクションとはまた違った難しさがあります。 特にそれが戦争というような複雑な要素が絡み合い容易に言明できない場合どのような事柄を拾い上げどのような人物によって語らせていくか、その選択が作品を大きく変えて…

『新しい主人公の作り方 』アーキタイプとステージで『この世界の片隅に』を読む 1

さて今回は『新しい主人公の作り方 ─アーキタイプとシンボルで生み出す脚本術 』 をテキストにして勉強してみようかと思います。 まだ手にしたばかりですので全く内容を把握していません。直接作品に当たりながら確認していくのが一番理解できるのではないで…