ガエル記

散策

女性

『コンタクト』ロバート・ゼメキス

何度も観ている作品です。 最初観た時はあまり良さがわからずにいたような記憶があります。 しばらく間を置いて観返した時突然その面白さに気づき慌てました。 それからも何度か観て今回再々再再度観てこの素晴らしい映画をなぜもっと世界は騒がなかったのか…

『 スタンドアップ』ニキ・カーロ

wowowオンデマンドにて鑑賞。2005年製作映画でシャーリーズ・セロン主演という華やかさでありながらまったくタイトルすら知りませんでした。 もちろんそれは私が「知らなかった」というだけの話ですがもう少し話題になってもよさそうだと思ってしまいます。 …

『陰陽師』岡野玲子 その2

さて続きます。 岡野玲子著『陰陽師』ネタバレしますのでご注意を。 上の画像が岡野著オリジナルキャラクター「真葛」です。 私は原作未読なので夢枕獏氏がそのあたりどう書かれているかは知らないのですが岡野『陰陽師』の紹介でそう書かれており、晴明・博…

『陰陽師』岡野玲子 その1

前回『青天を衝け』の記事で「狐憑きが出てきたので思わず『陰陽師』の管狐を探してそのままはまり込んでしまった」というようなことを書いたのですがマジで数日読み浸っていました。 というのは岡野玲子著『陰陽師』の十巻以降は非常に難解な内容で読みづら…

『ずっとお城で暮らしてる』ステイシー・パッソン、そして『ミーシア』吉野マト

日本未公開でwowowにて初放送という映画作品です。 以下ネタバレしますのでご注意を。 「暴力」を描いた作品です。 感想を書こうとしてなかなか書けずにいた時に別のマンガ作品を読みました。 shonenjumpplus.com とても魅力のあるマンガですがかなり粗削り…

『タリーと私の秘密の時間』ジェイソン・ライトマン

とても巧く作られた映画でした。テーマがありアイディアがあり主演のシャーリーズ・セロンは相変わらずの素晴らしい役作りと演技でした。観始めたら引き込まれて観てしまう映画だと思います。 ネタバレしますのでご注意を。 かつてはメリー・ポピンズが魔法…

『マダム (Madame)』ステファン・リトゼール

場所はスイス。裕福な家庭に生まれ育った青年が恵まれた幸福な成長期の中で自分がゲイであることに気づきながらも皆が言う「普通の男性」であろうとしながらついにゲイであることを確認し家族に告白する過程を追っていったドキュメンタリー作品です。 なんと…

『 The Witch/魔女 』パク・フンジュン

ヒロイン・ジュヤン役のキム・ダミの魅力が凄まじいです。 ネタバレしますのでご注意を。 前半の素朴な女子高校生の時も可愛くてこのまま話が進んでも楽しいくらいに良いのですが無論その純朴さは後半彼女が冷徹な魔女と変貌するための布石であるのは当然で…

『レベレーション』山岸凉子 完結したジャンヌ・ダルクの物語 その4

続けます。 山岸凉子他の作品についてもネタバレしますのでご注意を。 タイトルに「完結した」と書いてしまいましたが、山岸凉子という作家においてこの物語は完結したのでしょうか。 山岸凉子ほど自分の内面を見つめ恐ろしい心理を描き抜いた作家はいないと…

『レベレーション』山岸凉子 完結したジャンヌ・ダルクの物語 その3

続けます。ネタバレしますのでご注意を。 山岸凉子著『レベレーション』は『日出処の天子』と違って史実に忠実に描いた、と作者自身書かれていますが、私は同じく作者本人の心が反映された物語そのもの、と考えています。 他にあまり書かれたことがなかった…

『レベレーション』山岸凉子 完結したジャンヌ・ダルクの物語 その2

昨日の記事に「この考察は的外れだ」という指摘があったのですが私にとっては的にめり込む考察であります。この考察をして書かなければ私にとって山岸凉子を読む意味がありません。 では続けます。 ネタバレしますのでご注意を。 巻末に『逃げるは恥だが役に…

『レベレーション』山岸凉子 完結したジャンヌ・ダルクの物語 その1

『レベレーション』6巻。 山岸凉子氏が描いたジャンヌ・ダルク物語が6年を経て完結しました。毎年クリスマス頃に発売されていたので覚えやすく毎年楽しみでした。 以下ネタバレします。他の山岸凉子著作についてもネタバレしますのでご注意を。 実は『レベ…

『バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍』ドミトリー・メスヒエフ

観た人は多くの方が同じ感想を抱いてしまうでしょう。タイトルだけを見ると変な映画にしか思えませんがこのDVD画像はなかなかかっこいいですし内容はかなりリアルな描写の本格派作品です。 共産圏は女性も軍人になるというイメージがありましたがこれはまだ…

『エスケーピング・マッドハウス』カレン・モンクリーフ

アマゾンプライムにて鑑賞。アマプラでの紹介文がネタバレだと苦情が寄せられていました。 私はなぜかまったくそれを読まずに観たのでネタバレは避けられましたがそれほど知らずに観てよかった~!!というほどでもない気がします。 ではこの記事でもネタバ…

『ハウスメイド』イム・サンス

『パラサイト』の元ネタとなったという『下女』(名作と言われている)のリメイク作品だそうです。 なんか複雑な紹介ですが、充分この映画の冒頭(のちょっと後)を観ても『パラサイト』を思い出しました。つまりとんでもない富裕の家に住み込みの家政婦がい…

『金子文子と朴烈』イ・ジュニク

ちょっとこの感情をどこにぶつけていいのかわからないほどです。 現在ではもう感動するラブストーリーなど観ることはできないのではないかと思っていました。確かにこの物語自体の時期は昔(1920年代)のものではありますが現代にこうして蘇らせられ観る…

『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』ホ・ジュノ

日本と近隣諸国との密接な物語作品が増えてきて映画として観ることができるのはとても喜ばしいことです。 我が国・日本という国は「鎖国」というとんでもない状態を作り出したために諸外国と関係した物語が極端に少ない。同じ「島国」であるイギリスが極端に…

『ミッドサマー』アリ・アスター

怖く面白い、という噂を読んでから物凄く期待していましたが、思ってた以上に凄かったです。 以下、ネタバレしますのでご注意を。 この映画を観てから「日本で作ったら・・・」と考えようとしたのですが古い伝統を守り続ける田舎に見知らぬ者が訪れてという…

『秋瑾 -競雄女侠-』ハーマン・ヤウ

アマゾンプライムで鑑賞したのですがなぜかこの映画を検索しても情報が出てきませんね。 日本でも学んだという秋瑾という名の実在の女傑の物語ですが私はこの映画で初めて知りました。 数少ない情報を読んでもやはりあまり有名ではないようですがこれは観て…

アツギのタイツイラストを考えてみる その2

gaerial.hatenablog.com 今朝の続きです。 津原泰水氏の指摘でこれらのイラストが平成初期タッチでありそのカテゴリにはもう女性しか残っていないという事柄を知って侘しく思います。 炎上騒ぎは「女性向け商品をどうして男性受けを狙ったとしか思えないイラ…

アツギのタイツイラストを考えてみる その1

#ラブタイツというタグをつけてタイツメーカーの「ATSUGI」が打ち出したキャンペーンは「タイツをはいた女性のイラストとのコラボ」という形で話題を集めようとしたものでしたがそのイラストを見たフェミニストの間で「女性向けの商品を何故男性目線の広告…

『ミス・メドウズ』カレン・リー・ホプキンス

とても面白い映画でした。 ところがレビューを見てみるとかなり低評価でしかも呆れ果てたという感じが多くてちょっと驚きました。 ネタバレになります。ご注意を。 実にアメリカ的な女性のアメリカ的な物語、と私は思いました。 自分の個性を隠すことなく正…

『贖罪』黒沢清 その2

第四話と最終話を観終わりました。 小泉今日子さんがとても素晴らしく見ごたえありました。 しかしこれは俳優の魅力と言うのは結局監督の演出力であるという証明でそれは当たり前ですね。 ネタバレになりますのでご注意を。 第四話、小川由佳。池脇千鶴が演…

『贖罪』黒沢清 その1

ネットフリックスにて鑑賞。原作は未読です。 全部観終えてからだと忘れそうなので途中で書き留めておきます。 ネタバレしますのでご注意を。 「いかにも現代日本らしい幕の内」弁当的物語となっています。 冒頭小学校で遊んでいた数人の女児たちに声をかけ…

『ザ・クラウン シーズン3』

年齢が上がって配役が変わりもうつまらなくなっていくかな、と思っていたのですが逆に面白くなってきました。 4話はエリザベスの夫エディンバラ公爵フィリップの母親・アリス妃殿下のお話でした。 フィリップは幼い時離別した母親をずっと否定してきたのでし…

『ザ・クラウン シーズン3』Netflix

ついにシーズン3に入りました。ここから担当俳優が代わってしまうのでまずはそこで受け入れられるかどうかですね。 主人公エリザベス女王は今までの方が落ち着いているとはいえチャーミングだったのがかなり無表情でクールになってしまいます。 最初は戸惑…

『ザ・クラウン』シリーズ2 Netflix

シリーズ2一度観ていたつもりだったのですが、よほどながら見していたのか、まったく思い出せないのでまた観ることにしました。 ネタバレします。 ケネディ夫妻がロンドンを訪問するエピソードはさすがに記憶に残っていました。(もしかしたら以前にも記事…

Netflixオリジナル作品「呪怨:呪いの家」

話題の本作やっと観ることができました。宮台真司さんから聞いた解説もあって期待もしていました。結果、飛び抜けて大好きとは言いませんが非常によく考えて作られたドラマだと思いました。 話題になっていた頃、自分が見ているツイッターではかなりの悪評で…

『幸福路のチー』宋欣穎

実をいうと本作中身を見るまでは期待していませんでした。日本やアメリカ・フランスのアニメを見なれてしまった目には本作のポスターとなるイラストがあまりに稚拙に映ったのです。 同じように感じた方はその偏見を捨てて内容を観てください。きっと目にはま…

『虐待の証明/ミス・ペク』イ・ジウォン

子供を酷い目にあわせる映画はどんなホラーよりも怖ろしくて観るのが耐えがたい。この映画も何度も観るのを止めようとしたのですが「自分は観ているだけなのに逃げちゃいけない」と言い聞かせてどうにか見通しました。 韓国映画は久しぶり(と言うほどでもな…