ガエル記

散策

『華氏451度』と読書中毒者の実態

www.nhk.or.jp 「100分de名著』でブラッドベリ『華氏451度』が取り上げられているのがとても嬉しい。 本好きにとってまたそれほど好きではない人にとってもやはり一度は手に取って読むかその内容を知ってほしい本であります。 本の紹介をする先生のように…

赤塚不二夫「ニャロメのおもしろ性教育」

前々回に書いた「LGBTは存在しない。性同一性障害だって存在しない。とは?」を 引きずって検索していたら ja.wikipedia.org にたどり着きました。 今回はwikiに頼る記事になってしまいますが自分としてはかなり衝撃(というのは大げさですが)を受けてしま…

『一九五二年日航機「撃墜」事件 』松本清張

世界は知らないことばかりです。 世界ならまだしも日本国内の大事故であるにもかかわらずこの事件についてまったく知らないままでいたことに唖然としています。 「日航機事故」といえば私たち世代から後であれば1985年(昭和60年)の御巣鷹を思い出してしま…

『アニメーションの女王たち』ナサリア・ホルト

ディズニーの世界を変えた女性たちの知られざる物語 というキャプションが本書を説明しています。 1934年にビアンカという女性がウォルト・ディズニーに手紙を送ります。その後の面接でウォルトは彼女の才能を認めビアンカはディズニースタジオシナリオ部門…

『田辺聖子の今昔物語』田辺聖子

『今昔物語』十二世紀頃成ったといわれる膨大な説話集である。三十一巻(うち、八・十八・二十一の三巻を欠く)から成り、天竺(インド)・震旦(中国)・本朝(日本)の三部に分かれている。仏教説話や世俗人情をテーマにした、一大短編集である。 と冒頭に…

「バカ」の研究 ジャン=フランソワ・マルミオン

表紙に書かれている Connerie というのがフランス語でバカという意味らしい。 インターネットが普及してから私たち以前よりもっと多くの「他人の意見」を知るようになりました。 私のように田舎町に住み他人とのかかわりが極端に少ない人間でもネットを覗き…

『複雑さを生きる』安冨歩

複雑な世界をやわらかに生き抜く方法〜東京大学教授安冨さんと一月万冊の清水有高〜年収1億円を稼ぐマインドや真の知的思考をするための思考法 れいわ新選組で安冨歩氏を知りYouTube「一月万冊」で清水有高氏との対談でその考えを学ぶという奇跡のようなすば…

『複雑さを生きる』安冨歩 第4章 動的な戦略 一 無形

いきなり第4章ですがどうしてもここを書きたかったのです。 つまりネタバレになりますのでご注意を。 この「無形」という言葉については以前安冨教授ご自身がれいわ新選組の山本太郎氏について語られていた時に説明されていたのを聞きました。 安冨氏は孫氏…

『魂の殺人』アリス・ミラー

『一月万冊』で安冨歩教授と清水有高氏の対話でアリス・ミラー著『魂の殺人』を知りました。YouTubeで両氏はこの本について何度となく触れておられます。 思うに最も恐ろしいことは自分の親が恐怖の存在であることです。絶対に抵抗のできない子供時代そして…

『誰が星の王子さまを殺したのか――モラル・ハラスメントの罠 』安冨歩

ついに読みました。安冨歩教授著作です。 実をいうとこの本を読んで感じたのは「まさかあの『星の王子様』がモラルハラスメントの本だったなんて」というのではなくて「ああやっぱり。ずっと嫌な感じがしていたのはこういうことだったのか」というものでした…

『九州の100冊』西日本新聞「九州の100冊」取材班 (著)

九州人なのでやっぱり気になって手に取ってしまいました。 九州生まれ作家だけではなく九州が舞台である、など九州にゆかりのある著作が集められています。 九州出身作家、というだけでも凄い名前がずらりと並びます。 村上龍、松本清張、夢野久作、石牟礼道…

『日本人と日本文化』対談ドナルド・キーン 司馬遼太郎 「宗教」

昨日の続きになります。 ドナルド・キーン氏と司馬遼太郎氏の対談『日本人と日本文化』の第二章でキーン氏は著書にこう書かれたそうです。 東南アジアと比べると、日本仏教はあまり目立たない この一文にある日本の大学教授が「われわれの心は外国人には透過…

『日本人と日本文化』司馬遼太郎・ドナルド・キーン対談「ますらおぶり」と「たおやめぶり」

日本人と日本文化―対談 (中公文庫) 1996 1996年・平成8年の対談集です。 司馬さんとキーンさんは生まれた年も一年しか違わずお二人とも戦争に行かれているために「戦友ですw」と言われているのが面白い。確かにまかり間違えばこの対談はなかったかもしれな…

『消えゆくY染色体と男たちの運命 』黒岩麻里

www.amazon.co.jp 2014年発行著書なのですでに6年が経っています。その間になにか違った発見があったかどうかは私は知らないのですがとても興味深く面白い本でした。 Y染色体とは男を男たらしめる染色体なのですが、昨今このY染色体が退化し続けていてついに…

高橋源一郎『飛ぶ教室』第一回「植草甚一」

高橋源一郎「飛ぶ教室」というNHKラジオ番組の第一回目を機会があって聞いたのですが、その内容にスルー出来ない感覚があったのでここで書いてみようと思います。 番組内容は「植草甚一の生き方」について、で後半から番組のテーマ作曲家でもあるという菊地…

『嵐が丘』の翻訳は誰に?

youtu.be とても興味深い動画に出会ってしまいました。『嵐が丘』全翻訳比較、という企画ものです。 ちなみに私のいち推しは中村佐喜子氏であります。 『嵐が丘』は初めて読んだ時からずっと数えきれないほど読み返してきた小説です。自分で購入した手持ちの…

『悪魔の飽食』森村誠一

高校生の時に怖ろしくて読めず今初めて読んだつもりでしたがこの長い時間にあれこれと読んだものがあったので初めて読んだような気がしませんでした。もしかしたらいつの間にか読んでいたのかもしれません。 他の日本軍加虐事例と同じくこれも「でたらめだ、…

『愛という名の支配』田嶋陽子

この本に書かれている田嶋陽子さんの考えは全て同意するもので少しもぎょっとするようなことではありませんでした。 なのでこの本の内容を逐一取り上げて感想を述べる必要はない気がします。私は全て納得しました。 この本に違和感や反発を覚えるのは田嶋氏…

『西部邁発言②「映画」斗論』佐高信、寺脇研

西部邁氏の本を読むのは初めてです。 お名前は聞いたことがあったけどそれくらいですし、申し訳ないのですが自殺の報道くらいしか知らないのですが、なんとはなしに手に取ってしまいました。 もちろん映画についての対談だということで興味が惹かれたのです…

『差別と日本人』辛淑玉・野中広務

恥ずかしいことですが私は最近までお二人どちらのことも知りませんでした。 辛淑玉さんはある程度仕方ないとしても50代日本人で野中広務氏を知らないというのは問題ですが、それくらい政治にまったく無関心だったということです。 同じような発言をよく目に…

好きなもの、嫌いなもの その1

映画やアニメや小説・マンガを観たり読んだりすることがずっと好きなのですが、当然なんでも良いわけではなく好き嫌い、というか手を伸ばすものは限られてきます。 もちろん、数えきれないほどの作品というものが時間が経つほど増えてくるわけですからすべて…

沼田真佑著『影裏』を読み解いていきます。その2

続けます。 樹木の名前が続きます。 橡 白柳 いずれも拾い画像です。 さて5ページ目のおわりに日浅という人物が登場します。 そしてそれまで自然の情景描写が主だったのが、6ページからは日浅の描写が中心になっていきます。 さらに7ページで「わたし」が「…

沼田真佑著『影裏』を読み解いていきます。その1

さてさて沼田真佑著『影裏』読書と分析始めます。 冒頭3行は「わたし」が川沿いの小道を歩く場面。 勢いよく夏草の茂る川沿いの小道。 続く蜘蛛の巣の燦めきの描写からも夏の情景が浮かんできます。 「円網」「燦めいている」という字の選択が作者の感覚を示…

『影裏』沼田真佑ー読む前にー

eiga.com なんとなく小説「影裏」を手に取ってしまいました。 そういえば芥川賞を取った作品でしたね。 短い小説でびっくりするほど薄い本です。 まだ少し目を通しただけなのですが、映画化も決まっていて来年2月には公開ということを知りました。 主演が綾…

『拉致と日本人』蓮池透・辛淑玉

こういう本ってどうしてこんな怖い表紙なのでしょうか。軽くてふざけたデザインだと気分が出ない、のかもしれませんがこういうものほどあえてかっこいいマンガや可愛いイラストを用いてもいいのではないかと思ってしまいます。 せめて色合いとロゴがもう少し…

『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子

1981年に出版され大大ベストセラーになった本作ですので読んでいて当然と言っていいのですが当時18歳という年齢だったためか、もともとベストセラーとか「お勧めの良書」みたいなのを敬遠する性質だったのもあって今までちらりとも読んでいませんでした。 し…

『世界一わかりやすい英作文の授業』関正生

英語が全くできない自分ですが、英語に関する話はすごく面白いと思う、よくあるタイプの人間です。 こうした本を読んだりすることはまったくなかったのですがなんとなく手に取ってしまいました。 以前TVの英語学習番組(っていう表現でいいのでしょうか)で…

『君たちはどう生きるか』と『ワンパンマン』の萌え要素

2018年のベストセラーです。吉野源三郎原作、羽賀翔一マンガ化作品。気になって立ち読みなどしていたのですが、やっと読みました。 立ち読みの時は絵の簡単さに驚き、ざっと見たために「どうやらいじめ問題に対抗できなかった少年がおじさんに助言を求める話…

『不良老人の文学論』筒井康隆

表紙がなぜベティ・ブープなのかは筒井ファンならすぐ判りますね。 などと書くとものすごい筒井ファンのような思いあがりですが実は最近はほとんど読んでいなかったのですね。 ひとつは小説を読む力が昔に比べると悲劇的に失われてしまっているからなのです…

『地球の歩き方』を100冊読んで発見した、「最も詩的な一節」を発表する 岡田悠

nlab.itmedia.co.jp こういう本の読み方があるのかーと驚きました。 いや、『地球の歩き方』を読んでる人ならそういう気持ちになってしまうものなのかもしれませんが、私はまったくこの本を手に取ることすらしてなかったので思いつきもしなかったのですね。 …