杉浦日向子
ネタバレします。 (了) 「維新は実質上維新(これあらた)なる事はなく末期幕府が総力を挙げて改革した近代軍備と内閣的政務機関を明治新政府がそのまま引き継いだにすぎない。 革命(revolution)ではなく復位(restoration)である」 雨降る夜分、腕に傷…
続きます。 ネタバレします。 (五) 悌二郎の妹砂世は別の人に嫁ぐこととなった。 その前に一目、極に会いたいという。妹の頼みを悌二郎は極に伝えに行く。 極はその頼みを断る。その時に「山は官軍に取り囲まれている」と報がはいった。 即刻戦闘準備がな…
さて続きです。 ネタバレします。 (参) 彰義隊はすでに三千名を越え存在そのものが巨大な反政府勢力とみなされていたが、彼らには新政府を倒し幕府の再建を謀るという所思はなくしいて言えば「義憤」が彼らの原動力にすぎなかった。 しかし数度の解放勧告…
初めての杉浦日向子作品読です。 今幕末から昭和初期までの歴史にはまっており本作に巡り合いました。 私はとりあえず生まれた場所的に官軍側の人間なのですが、だからといってこれまで大した幸運はなかったよなと思っていました。しかしよくよく考えれば歴…