萩尾望都
第四巻最終巻です。 ネタバレします。 キリヤと青羽は会話する。 「ステキな心臓を用意したからそれを食べて。早くバルバラを完成させましょう」という青羽にキリヤは「オレはひとつになんかなりたくない」と突っぱねる。 翌朝、菜々実は再びマリエンバート…
大事な話があります。 ネタバレします。 〔その17:誰もあなたの名前を知らない〕 ついに明美さんが大黒先生にキリヤの話を打ち明ける。 花小金井保育園に通っていたキリヤは給食に入っていた海老のエッセンスでアレルギーを起こし死んでしまったのだ。 明…
「遠軽」というと安彦良和さんですよねえ。 萩尾望都氏と吾妻ひでお氏の対談で「なんで遠軽?」「安彦さんと知り合って」「やっぱそうだと思った」というくだりがありました。 吾妻さんの浦幌町では駄目だったのでしょうか。ちょっと吾妻さんがかわいそうに…
渡会時夫が詰まってる表紙です。 ネタバレします。 三巻に入るんだけどこれまでの情報量がたった二巻とは思えない。 萩尾望都の力量を感じるが同時に「もっとだらだら見たい」気もする。わがままな。 〔その13:長い長い遺伝子の物語] カーラー女史。 楽…
ここの話をよく理解していなかったと気づきました。 だからわからない。 ネタバレします。 〔その11:お誕生日は同じ10月1日] キリヤの教室に突然現れたパリス=パインはキリヤを「タカ」と呼んで親し気に話し出す。 つまりパインの話によるとキリヤはキ…
今日も続けます。 ネタバレします。 〔その9:火星の海で泳いでいた] キリヤの前に突如あらわれた少女人形、それはキリカとマシロからのサプライズプレゼントだった。 「帰れよ。いらない」と払いのける(「いたァい」と話す人形)キリヤにすねるライカは…
二巻へと参ります。 本作は実写映画化やりやすいと思うのに何故やらないのだ? ネタバレします。 〔その7:きみに肩車してあげた] 渡会と百田氏は「胡蝶の夢」(我が蝶か、蝶が我か)と言う論議をする。 渡会は話さないがキリヤがイメージしただけのバルバ…
ネタバレします。 本作で萩尾望都は子供を愛しているのに愛してはもらえないといういつもと逆転した父親を描くというチャレンジをしているが他にもちょこちょこ「いつもと違うテスト」をやっているようだ。 例えば30代の十条菜々美が10歳も若いエズラと恋を…
萩尾望都の後期作品の一筋縄ではいかない感じがたまらない。 いったいどうしてこんな話がどこから生まれてくるのと頭をひねくり回してしまうのです。 そして今回気がついたけど本作はわりと目の描き方があっさりしているのですよ。 私は実を言うと萩尾氏の描…
2002年9月号~2005年8月号「フラワーズ」 この『バルバラ異界』は以前も書いたことがあるのでより細かく書いてみたいと思います。 私にとって萩尾望都作品で最も好きな作品です。 ネタバレします。 これが中表紙。なんと平和な幸福な場面だろう。 年齢のせい…
1998年「チャイルド 異形コレクション7」に描きおろし ネタバレします。 ユウにいちばん帰ってきてほしかったのはぼくだったかもしれない・・・ 『アロイス』を思い出してしまうお話でした。
1994年「ビッグゴールド ビッグコミック増刊」16号 一見、SFファンタジー風味の不思議ラブストーリー、だがその正体は。 ネタバレします。 世の中は自分が見たいように見える。 逆に言えば見たいようにしか見えない。 つまりほんとうのものは見えていない。 …
1994年「ビッグゴールド ビッグコミック増刊」14号 萩尾作品定番の親と子の確執問題ものではあるが初めての(かな?)主人公が母親で母親側からの目線で描かれた確執であります。 ネタバレします。 主人公の賞子は42歳(この時萩尾先生は45歳くらいだから同…
ネタバレします。 高校・文化祭でマヒコの1年1組は「シンデレラ」の芝居をやることに。 シンデレラはマヒコ、王子様は律子、という配役だ。 そんな時、マヒコの隣家に金太郎という青年がやってくる。隣家にはおばあちゃんが住んでおりその孫なのだがなぜかマ…
「ASUKA増刊ファンタジー」DX」1992年夏の号・秋の号~1994年10月号」 本作再読して驚きました。 これはもうひとつの『残酷な神が支配する』ではありませんか。 ネタバレします。 黒髪の可愛い顔の弟と白髪のイケメン兄という設定はまったく同じ。 しかもこ…
最後の巻になってしまいました。 ネタバレします。 年末年始をずっとベッドで過ごすジェルミとイアン。 気づくと1月4日になっていてやっとふたりはベッドから出て動き出す。 早く日常に戻って勉強を始めようとするイアンの前にまたジェルミが現れて彼の心を…
夢中で追いかけてもう9巻となりました。 今度は終わりそうなのが悲しいです。 ネタバレします。 ジェルミはエリックとその妻ポピーと共にバレンタインに会うためスエーデンへと向かう。 ところがエリックに抱きつかれた途端バレンタインは逃げ出し二階の窓か…
どうしてもどうしても闇の奥から抜け出ることができないジェルミとイアン。 ますます複雑な迷路に侵入していくようです。 ネタバレします。 なんども繰り返されるジェルミとイアンの戦い。 シャロンによってふたりはリン・フォレストにいるナターシャと再会…
ますます迷走していくイアンの物語です。 ネタバレします。 セックスは仕事でしかないというジェルミ。 ジェルミに金を払って彼の身体を抱くイアン。 そのイアンは「愛しているのはナディア」だという。 ナディアという女性もグレッグの最初の妻リリヤを思わ…
萩尾望都マンガは脇役も生きてるしちゃんと描いてくれるのでとても好きだ。 表紙の猫も良い。もちろんリンドンさんも。 ネタバレします。 イアンは大切なテストも放り出し今度こそはジェルミを救おうとアメリカボストンまでやってきた。 イアンの周囲の人々…
さて我々はイアンの苦しみ悲しみを見ていくことになります。 その父親と同じように尊大で美貌で有能で彼自身揺るぎない自信を持っている彼が「おまえは何も知らない馬鹿な人間にすぎない」と打ちのめされるのです。 ネタバレします。 告白すると約束したボー…
「その4」じゃなくて4巻で良さそうだけど実は少しずつずれているのでそのままで行きます。 ネタバレします。 ついに4巻。 この4巻から主人公ジェルミは生きているグレッグに襲われることはなくなるが代わりに亡霊グレッグに苦しめられていく。 そしてイア…
恐ろしく鬱陶しい物語なのですが主人公ジェルミがあきらめずなんとかできないか、と最初から行動し続けているために読むことができるのだと気づきました。 他の誰かに助けられるのを待つのではなく自分自身んで探求していくのです。 しかしそれでも精神が破…
萩尾望都氏はあちこちで「グレッグを描いていて辛くありませんでしたか?」という質問をされそのたびに「それが楽しくて仕方なかったんですよ」と答えるのを繰り返しています。 むろん萩尾氏は自分自身の辛かった時期を重ねて本作を創作したはずですがこれま…
「プチフラワー」1992年7月号~2001年7月号 ついに萩尾望都最長編にたどり着きました。(『ポーの一族』のシリーズものは除外して) なのに私は本作が苦手でまったく好きとは言えません。とても内容が辛いからです。 嫌いと思うのが正しい気がします。 しか…
1991年「プチフラワー」11月号 この萩尾望都感想シリーズはウィキペディアと「萩尾望都作品目録」に従って順に追っているのですがここにきて戸惑ってしまいました。 が、ある方の「カタルシスはイグアナの娘の後に描かれていますが」という文を見て「はて?…
1991年「プチフラワー」5月号~1992年3月号 萩尾望都バレエシリーズのあちこちに出演しているレヴィ。 ちらりとしか出なくても高いバレエ能力を持ち飄々としたカッコよさの彼です。 そんなレヴィが主人公となった作品です。 ネタバレします。 主人公となった…
1991年「プチフラワー」3月号 これもなにこれえ? のラブストーリーです。 ネタバレします。 要するに最初から最後まで相思相愛で終わると言う。 確かにこれは『ロミオとジュリエット』である。 愛することを「家」に邪魔されたのではなく自分自身に邪魔され…
1991年「プチフラワー」1月号 なんだろこれ。今回初読みです。 ネタバレします。 独特の味すぎる。 殺人まである恐ろしい話なのにコメディなのだ。 た、たしかに。 今はどうかわからないが昔はよく映画でも人殺しコメディなのがよくあった。 こうしたドタバ…
1990年「プチフラワー」11月号 タイトルからしてシェイクスピア『真夏の夜の夢』からきていることは確かなのだがその中身はぼんやりとしか知らない私が読みました。 ネタバレします。 なのでこの作品と『真夏の夜の夢』がどのように関係するのかはわからない…