どうしようもないことを書きます。
というのは現実に存在しなくて自分でもそれができないし、想像もつかないものを「誰かできないのかよ」という愚痴だからです。
というのは誰か「少女マンガを映画化してくれないのか」ということなのですが、そんなことを言うと「は?すでに山ほど映画化されているだろう」と言われてしまうはずですね。
確かに映画化やアニメ化はされてはいますが、私としては「それは本当の少女マンガではない」というイミフなことなのです。
そして「少女マンガ」と言っても色々なものがあるわけで、正直に言うとここで言ってる「少女マンガ」は「私が好きだと思う少女マンガ」なのであって「興味がない少女マンガ」ではないのでますます思いを人に理解してもらうには困難すぎるのです。
じゃあ「私の好きな少女マンガ」でいいからそれはいったいどんな奴だよ、と言われてもあまたある作品の中からどれを映像化することが一番良いのかが自分でもわからないでいるという情けなさであります。
例えていえばアニメ作品で「少女革命ウテナ」というものがありましてもうかなり以前の作品なのですが私は最近になってやっと観たのですね。
それで物凄く感心してしまいましてこれは「私が思う少女マンガ」の世界であると思いました。
じゃあ、それを実写映画化すればいいじゃないかと言うと非常に難しいとは思いますがこれを完全に実写映画化できるのならやっと少女マンガの映画化の始まりができそうに思えます。
映画、というのは非常に男性的世界でそれはずっと男性が主体となって作り上げてきたのですから仕方ないのですが、私が思うにそれは定規で引いた建物のようなものです。
少女マンガと少年マンガを比べて一番人が違いを感じるのは絵がかっちりと描かれているか、なんとなくぼやっと描かれているか、というところなのだと思うのですが男性社会の信奉者は「男の絵は現実的で技術がしっかりしているが女の絵は下手で嘘ばかり」というような感じ方をしてしまうのですね。男性社会に生きている以上女たちもその評価を真に受けてしまうのですが私自身そう思っていたのですが、少女マンガの世界観はそういうところに縛られないところにあるのです。
つまり実写映画というのはそのまま現実が映りこんでしまいますから、そのままでは少女マンガの世界にならない、ということになってしまうわけです。
その点をよく認識して作られた「少女革命ウテナ」は非常に少女マンガ的な作品として仕上がっていた奇跡的な作品だと思います。
それだけでなく、幾原邦彦作品は少女マンガ世界を明確に描いていると思います。
しかしそれを実写映画でやるとなったらどうすればいいのでしょうか。
私としては少女マンガ世界は「不思議の国のアリス」世界に非常に近いと感じているのですが、やはり「不思議の国のアリス」を完全に実写映画化するのは難しいですし、アリスの作家は男性なので「少女マンガ」であればもう少し女性視線があって欲しく思います。
そんなわけでまだ少女マンガを映像化した映画はない、と私は思っているのですが、このとりとめもない欲求を満たしてくれる作品がいつかできるのでしょうか。
とりあえず「バルバラ異界」を映画化してくれよ、と願っています。少女マンガとしては現実的(?)なのでかなりいけるのではないかと思うのですが。日本が舞台ですし。「ポーの一族」はせめてアニメで頼む。
実は大島弓子なんか凄く良いと思うのだけど、と思いながら実際映画化されたものがあまりにも少女マンガではなくなってしまっていることに絶望して書きました。
大島弓子世界は少女マンガ世界ですよねえ。
あのいつもなにかふわふわ飛んでいるような世界観を出せなければ映像化したとは言えないのです。
いったい、誰に頼めばいいのでしょうか。