また昨日に戻りますが全編を通してもこの「疫学でがんを防止する」という話はこの本の最も重要な部分でしょう。
しかしその話は少し間違えば大変な事態になることも示唆しています。
昨日も書きましたが妊婦が、がんのキャリアであることを告げることで本人が自殺するかもしれない(自殺はなかったそうですが)夫やその家族が嫌って離婚することもある。これは実際あったそうです。現在であれば家族にも医師からの説明があった方が良いはずです。(これはどうなっているのかはわかりませんでした)
病気というのは隠せば隠すほど悪い方向へと行くように思えます。
オープンにして多くの理解を得ることでしか解決していかないのではないでしょうか。
そして増﨑医師は語ります。
こうしたがんキャリアの母乳を止めるという予防を30年間した結果長崎では激減するという結果が得られたのですが、逆に東京で増えている。
これは人口の移動であると。
最近ツイッターで「母乳神話」(に対する抗議)というツイートを見ました。もちろん、こういったウィルスがある危険性を言った話ではなかったのですね。
こうした母乳の危険性、という話は私自身この年齢になって初めて知ったことです。つまり自分の育児中というより妊娠中も知らなかった。しかも九州人であるのに。
長崎県以外では知られてなかったこと、というのでしょうか。
そして今東京のほうに増えているという事実。
ただし、増﨑医師の会話では7年前からどんな妊婦さんにも検査は行われていて母乳をやらないよう指導されている、となっています。
それでも国民がこうした事実を知らないのは、というよりこうした事実を知っておくべきだと思います。
付随して、たとえこのウィルスを含む母乳でもいったん冷凍そして解凍すればウィルスは死ぬそうです。
ただし最新式の高速冷凍はウィルスが生きたまま保存されます。
昔ながらのじわーっと凍らせる冷凍庫のほうがウィルスが死ぬそうです。
科学の力って負の方向にも作用する、という事ですね。注意しましょう。
さてやっと次章、第八章です。
といってもこの章で特に記しておきたいということもないのですね。
ART(生殖補助医療技術)昔は「試験管ベイビー」なんて呼ばれていました。
2015年のデータで国内では48万2627人生まれている。教室に一人か二人いると言われているそうです。
世界では約700万人。
でも本人の多くはそのことを知らないと。
この本にも書かれていますが、長く生きて来た者として実感することがあります。
「妊娠出産は後でできる。今は医療も進んでいるので高年齢での出産も可能だ。女性も仕事に専念せよ」と言われていたのに実際そうしたばりばり働く女性たちが高年齢になった後で「やっぱり高年齢出産は様々な危険がある。卵子も老化し数も激減する。染色体異常も増える」と言い出したのですね。
言い出したのは誰なのか。
いつの間にかそうした風潮が生まれてしまっていた、としか言えません。
現実にどうなるか、やってみないと判らなかった、つまり人体実験されてしまった、ということなのかもしれません。
私自身は影響を受けてはいないのですが、そうした言葉を信じてバリバリ働いてきた女性たちは「もう産めないよ」と告げられて「生むにしても高リスクだよ」と言われてどんな思いだったのか。
実際事実として妊娠率が下がり染色体異常が増えることを証明させられたように思えてなりません。
結局、女性がいうちに働きながら妊娠出産し育児休暇を取ることができ、復職できる社会を形成するのが一番いいのです。伴侶である男性も同じく育児休暇をとって復職できる社会、ということですね。
そして同性愛カップルも代理出産や養子縁組という形を取りやすくできるようになる、そういう事の一つ一つが少子化を防ぐことになっていくのだと思います。
終章。
今回のブログ記事を書く前にアメリカのコメディアンの動画というのを見てしまいました。
それは「この国のほんとうの持ち主は未来永劫絶対に教育問題を改善させたくないのだ」という話でした。
奴等がほしいのは「従順な労働者」だ!- ジョージ・カーリンの警告
上に書いてきたこともこの動画のジョージ・カーリンの言葉で理解できます。
真実は知らされない、本当に大切なことは勉強できないのです。
バリバリ働いてきた女性たちは真実を知らされず年齢を重ねてしまいました。頭の良い人間だったはずなのにそれを知ることができなかったのです。
母乳神話を鵜呑みにして信じていれば病気になり医療が必要となります。
予防されてしまうよりそちらのほうが儲かるでしょう。
誰かが教えてくれるのを待っていては遅いのです。
もちろんすべてを知るなんて平凡な市民には無理ですが、それでも「支配者」たちに抗う行動はしていきたいのです。
本を読み、色々な人の意見を聞きましょう。たとえ、それはわずかであっても何も知らずにいるのはいやなのです。
政府を信じ切ってしまう恐怖を持っていたいのです。
この本一冊だけでも多くの事を知りました。
それがすべて真実なのか、は判りませんが記憶にとどめていく価値がありました。
インターネットではジョージ・カーリンを知ることができました。
世界中で同じように考えている人がいるのです。
私たちは考えなければいけないのです。