ガエル記

散策

青春舞台2015 TV放送観ました。

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青春舞台2015 佐賀東高校演劇部

2015年の夏、滋賀県彦根市で開催された、第61回全国高等学校演劇大会。

 

初めて観ました。

最優秀賞は大分県立大分豊府高校の『うさみくんのお姉ちゃん』でした。この作品は全編放送で観ることができました。

女子といるとお腹が痛くなって苦しむ溝呂木くんを友人たちとそのお姉ちゃんが励ましていく様子をコミカルに描いた作品でお姉ちゃんがアンパンマンに似ていることを活かしてアンパンマンの歌を上手く使った演出は多少気になりつつもとても面白く感動でした。

 

また優秀賞に選ばれた作品も放送は一部ながらとても面白そうな予感をさせました。

 

ですが、最も気になって演劇の一部紹介で涙をこみ上げさせられたのは賞には選ばれなかった佐賀東高校の『ママ』という作品でした。

 

番組自体がこの受賞しなかった作品『ママ』と佐賀東高校をかなりの時間を割いて紹介していたのはどういうわけだったのでしょうか。

この演劇は母の死を目の前にした子の気持ちを描いた作品ということでした。

佐賀東高校の演劇部顧問・いやどみ☆こ~せい教諭の実体験からできた脚本を基盤にして高校生たちが考えて作り上げていったものだそうなのですが、主演の新郷樹くんはその時現実に父の死と対峙していたのだそうです。

そんな中でこの演劇をすることになった彼とそれを知る演劇部のみんなの思いで作られたものだったのです。

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主役のコハルという可愛い名前が不思議でもあったのですが、もともと母と娘という設定だったのを男子である新郷君が演じることになった、ということだったのですね。

といっても新郷君が当時高校2年生なのになんとも可愛い感じで声もまだ少年そのものの繊細さがありました。(なんとなく『エヴァンゲリオン』のシンジくんと重ねてしまう繊細さを感じました)

 

商業用の演劇とは違う高校生という特別な友達との深いつながりをもつ時間の中で存在できるものだと思えます。

主役と同じ悲しみ・苦しみを負った少年にみんなが共鳴していってしまう姿に青春を感じてしまいます。

 

番組が受賞はしなかったこの演劇部に焦点をあててしまったのがわかる気がします。

 

 

 

 

 

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 そして次も是非見て欲しい最優秀賞作品。やはり楽しめる完成度を感じさせます。

笑えて考えさせてくれる、というのは凄いです。

 

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高校演劇全国大会(全国高等学校演劇大会)2015・最優秀作品
『うさみくんのお姉ちゃん』〔青春舞台2015より〕