ガエル記

散策

『チェルノブイリ』ドラマ

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上のリンクに書かれているとおり、10月5日まで第一話が無料配信なので観てみました。予想はしていましたが、あまりにも怖ろしい映像が続きます。

 

これを観てもなお原子力発電所は安価で効率が最も良い発電所だという人がいるのでしょうか。その危険は細心の注意と科学力で回避できるとでも?

 

昔の事故だ、今は違う?

福島原発事故が一人の犠牲もなく完全に解決できたのであればそれを言えるかもしれませんが、多くの犠牲者が今もなお増え続けているのを見てみぬふりをしているだけなのです。

 

以下ネタバレです。

 

 

 

本作を観ても判るのは犠牲者になっていくのは市井の人々です。

上の命令に実直に従う労働者です。

事故後処理のために原子炉に続く重いドアを体で支え開ける職員男性の体から血が滲みだす場面はその象徴です。しかしすべてが象徴なのです。

炉心が謎の爆発をし、慌てふためく職員たちに「おまえたちのミスだ、何も間違ってはいないはずだ」と罵る所長。

濃い放射能で見る間に爛れて倒れる職員たち。

そして町では原発から飛散してくる大量の細かい埃を見た子供たちは雪のように感じたのか喜んでそれを受け止め楽しんでいる。

 

所長は反吐して倒れこみ、責任を押し付けられた男が代わりに原子炉を覗いて確認することを強いられ放射能をたっぷり含んでいるであろう汚染水の中での作業を喘ぎながらやり続けていく。

 

それらのことを何の防護服も着ないままで作業していくのが虚偽だと思えないのも怖ろしい。

日本でも

「1999年に茨城県東海村のJCOにて起こった、当時バケツを使った作業が話題となった」

ことが記憶に残っています。

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この動画の後に25年後のチェルノブイリに日本の報道陣が入る動画もあります。

 

本当に…不可解です。

 

世界で唯一戦争で核爆弾を2か所に投下され大きな悲劇を体験した国家がどうして原子力発電所という選択をしたのか。

そしてその被害を何度も受けているのです。その時点でどうしてやめなかったのか。

何もかも一部の人たちの利益のためだけに続けられる悲劇なのです。

 

そして今もなお決して止めようとはしない。

 

ある人々の金儲け、そのことだけのために。

 

そして政府もその人たちのためにそしてその利潤を自分たちも分け前としてもらうために日本国民とその周囲の人々の危険も生命も犠牲にすることをなんとも思ってはいない。

海岸線にはぐるりと原子力が設置されいつでもテロリストからの攻撃を受け入れられる。それらを破壊されれば国は滅ぶと判っていても利益のために無視する。

何度も何度も自然災害に襲われ危険が原発への危険もあると判っても金のために知らぬそぶりをする。

 

今はもう自然エネルギーからの発電も様々に開発されているのです。

ここ九州の太陽光発電など夏場など余って止めてしまうほどにもなるのになぜそれを有効活用せず原発にこだわるのか。

すべて金儲けのため。

 

人間は愚かな動物ではないかと思ってはいましたが、確信として最悪に愚鈍です。

 

グレタ・トゥーンベリさんが怒るのは当然です。

このドラマを観てすぐに原発はやめようと思わないのなら真正の馬鹿です。

でもそいつらは観ようとはしないし、観ても目に写っていないし、理解もできないし、理解しようともしないし考えるのは金もうけのことだけなのです。

それだけが勝者だと信じている。

いい加減にしてほしい。

 

私たちは生きていく権利があります。

 

 

 追記:「チェルノブイリ25年目の真実」ドキュメンタリー

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