ガエル記

散策

日本崩壊の前奏

いよいよ日本国がガタガタに崩れていく予兆が見え始めてきた気がします。

無論そんなことはとっくにわかっていたし見えていた、と言われてしまうでしょうけど今まで何とか見えないふり、気づかないふりをしていたものが誰にでも見えて気づいてしまうようになってしまった、ということでしょうか。

それは人命に関するものでもあるので笑いながら話せはしないのですが。

 

日本という小さく資源の乏しい貧しい国にはどういうものか世界を相手に戦争を挑んで負け更に貧しく落ち込んでしまいました。

ところがどういうものか、その日本人たちは真面目で根気強く働き少しずつ生活を安定させ豊かであるとさえ言われるようになってきました。

もちろんただ単純に日本人の頑張りのため、実力のため、と言えるものなのかどうか真実を知る必要があると思います。

日本の高度経済成長は朝鮮戦争特需なしにはあり得なかったでしょう。

そして様々な公害とそれによる病気に多くの人が苦しみ続けます。私の記憶には昭和というとこうした公害病への恐怖が切り離せないものです。特別に親類知人に関係していなくても「昭和時代を懐かしく思う」などという感情は持つことができません。

また極端な男女性差別というのもここから生じてきたことです。「男が働き、女は家を守る」というシステムは単純で便利ですがそのために男性は「働きさえすればいい」という奇妙な免罪符を手にしてしまい、女性を犠牲にすることは許される、という歪んだ思想が出て来てしまったと思われます。

人種差別も高度経済成長のために許可されてきたのではないでしょうか。

 

こうした歪みは今少しずつあちらこちらがどんどん綻び出しています。

 

明瞭にわかるのは2020東京オリンピック

「8月の東京は温暖でアスリートに最適の状態」と嘘をついて五輪招致したのはもちろんかつてのオリンピック景気を期待してのことでしょうがその影響はほとんど感じられていない気がする上にSNSによって反対する人々の気持ちは強固になっていく。

開催一年もない今になって日本人にとって花形競技であるマラソン競歩とともに札幌で行うことに決定。

その原因が8月の東京が高温多湿で競技に向かない、アスリート生命にかかわるとなっては最初についた嘘がばれたせいとしか言えないわけで、「それならもっと早く言って欲しかった」と言い返すのはアスリートファーストという東京側が早く言うべきこと、というかそれならば招致をすべきでなかった、という本末転倒なことになります。

アスリートどころかボランティア&観客の生命もあの酷暑では危ぶまれるわけで、次々と競技の移動があるのかもしれません。

特に下水垂れ流しの東京湾で泳ぐことになるトライアスロンは他人事ながら心配でしょうがありません。考えただけでおえっとなりますが、皆さんおえっとならないのですか?いやそれどころじゃないでしょう。

 

金儲けのためならどんな怖ろしいことでも日本上層部住人は行ってしまいます。アスリートやボランティアの健康や生命の事など心配してはいないのです。

死んだら美談として担ぎ上げるだけです。

 

とっくに日本の高度成長は終わりを告げ、下降していくばかりです。

かつては結婚して2児をもうけ一軒家を持つのが中流家庭で可能だったことが今の若者は家どころか出産どころか結婚すらできない状況にあります。

少子化問題、とばかり言い募ってもその原因を解決する気は政府にはない。なぜならそれは自分たちの儲けを損ねることになるから。

 

年金制度は破綻し、母子家庭への福祉はやせ細り、ほんの少し前に豊かな国と自称していたこの日本には食べ物にさえ困る子供たちが「こども食堂」で飢えをしのいでいる。いや子供たちだけでなく大人も女性も男性も貧困者であふれている現状をもう見ないふりはできないはずです。

 

なにが復興五輪などと言えるのか。

 

そして水害。

台風だけでなく大雨というだけでもこの国は耐えきれなくなってきました。

政府は余計な出費に渋々のご様子です。

必要もない戦闘機、イージスアショアなどというかっこいいおもちゃを買う金を水害対策と被災者たちへの援助には使いたくないのですね。

 

日本女性は我慢強くて愚痴をいわない大和なでしこ。

男性にとって都合の良い女性像が賛美されてきました。

働く男たちのためにならどんな犠牲になっても笑って耐えなくてはならない。それが日本女性の美徳なのです。

ですから痴漢にあっても強姦されてもそれは女性の落ち度であって男性には何のお咎めもありはしない。

美しく上品で頭は良いがそれを見せつけず、男を立ていつも微笑み美味しいお茶と食事を用意し求められればセックスを与えなければならないけど、与えてしまえばその女性の価値はなくなってしまうから、そのつもりで賢く行動するように、という不条理なことをすらりとやってのけてしまえるのが日本女性です。

 

日本男性はとにかく仕事仕事。仕事ができるかどうかが男の価値となる。そのために日本女性はすべてを犠牲にせよ。

 

そうしたことが当たり前としてまかり通ってきましたし、今でも変わらないでしょう。

 

こうしたことが「当然のこと」「立派な事」と思っている限り、日本は良くはならないし、「先進国」とやらにもなれるわけもありません。

 

ようやく日本女性は気づき始めたようです。

それはSNSの影響はかなりあるのではないでしょうか。

世界でどんなことが起きているのか。

他の女性たちが何を考え行動しているのか。

男たちは何を考え行動しているのか。

今やっと少しずつ判ってきたのです。

 

私も含め自分たちが逃げ回っていたことを後悔し恥じ、後輩である若い女性たちに申し訳ないと感じている年配女性たちが多くいます。

もっと早く「嫌だ」と声をあげるべきだった。

もっと早く「男たちは間違っている」と言うべきだった。

そのツケを今若い女性たちが払っています。

 

日本は先進国なんかじゃない。

経済だけではなく人権でも心でもすべてにおいて学んでいない遅れた国です。

 

そのことを肝に銘じて生きていかねばなりません。

しかし本当に怖いのです。

まだ間に合うのでしょうか。

私たちはもう取り返しのつかないところまで来てしまっているのではないのでしょうか。

この流れをくい止めることができるのでしょうか。

 

それとも本当は日本は崩壊してしまったほうがいいのでしょうか。