2002年製作映画。再鑑賞です。
本作でマイケル・ムーアは「アメリカ白人男は臆病すぎて銃による殺人をやめられないでいるんだけどいい加減にしようぜ」とくどいほど大声で叫び続けているのですが今のところはその効果は得られてないように思えます。
もちろん内部で銃規制の意識がどのようになっているのかはまったく判らないのではありますが。
アメリカの状況を遠くから眺めている限りでは18年経った今でも「アメリカ白人男性」の意識はほとんど変わっていないというよりますます右傾化し、人種差別が激しくなり銃による大量殺人が多くなっているように思えます。
この映画でムーア監督が叫んだ「アメリカ人の意識への疑問」は今後どのような答えになるのでしょうか。
本作でのムーア監督のあまりに強い自己主張はドキュメンタリーとしては偏りすぎていると受け止められてしまいがちですが、実際はもっと激しく訴えたかったのじゃないかと思います。
ドキュメンタリーは事実を問題視していくわけでそこに監督の是非があるのは当然です。
が、それを訴えることで世界が変わるかどうかはまた別問題です。
が、それでも疑問を持ち人々に問いかけていく姿勢を持つことを教えてくれたドキュメンタリー作品なのだと思います。
本作にしてもグレタさんにしても自分の正義を信じている大勢に問いかけるのは困難なことだと思わされます。