タイトルがそのまま示していますね、青春は残酷だと。そのとおりの映画です。
ネタバレになります。ご注意を。
若い、というのはそれだけで素晴らしい価値があるのだけれど先日観た『女の園』しかり、なぜか皆おかしなことばかりしてしまうようです。
じゃあ、おかしくないことってどういうことだかはわかりませんが。
私自身、褒められるような青春期を過ごしたわけではなくどちらかというとこの映画のように自堕落にその日々を過ごしてしまったほうの人間です。
つまり勉学や勤労に励んだ種類ではないのでこういう映画に「馬鹿々々しいやつらだ」という罵声はとても投げつけられないのです。一歩間違えば彼らと同じ末路だったかもしれないのです。
といってもさほどたいした事件を起こしたわけじゃあありませんがこうした青春に憧れていた節もややあるのかもしれません。
その末路はこれほどではないにしてもやはり当然の結果として報われてしまうものであります。せめて彼らのような惨い最期でなかったことを安堵するしかないのかもしれません。
さて青春が残酷なのはなぜなのでしょうか。
若く美しい男女がただ目的もなく愛し合って暮らしている、そんな幸せより価値のあるものがこの世に存在するのでしょうか。
この物語の二人はまさしくその幸せを手に入れてしまったのですが、その幸せはあっという間に溶けてなくなるものでありその幸せの代償は苦痛と死でありました。