日本と近隣諸国との密接な物語作品が増えてきて映画として観ることができるのはとても喜ばしいことです。
我が国・日本という国は「鎖国」というとんでもない状態を作り出したために諸外国と関係した物語が極端に少ない。同じ「島国」であるイギリスが極端に様々な国々と関係しているのの対極にありますね。
しかも開国した途端近隣諸国と敵対関係を着々と築いていった感があります。海外から見ればパンドラの箱を開けてしまったかのように見えるのではないでしょうか。開けなきゃよかった・・・・かも・・・。
そのせいなのか、そもそもそういう国だから鎖国していたのか、どうも日本国民は諸外国と交渉して友好関係を築き上げていく、ということが惨めなほど苦手、という言葉では表せないほどお粗末です。
暴力で上に立とうとすることだけしか考えきれない子供頭脳しか持てなかったのはなんとしても悔やまれます。いまだにそうした連中がSNSで稚拙な暴言を吐いていますが残念ながら我が国日本はその子供頭脳がゆえに近隣諸国からすっかり取り残され鎖国はしていないのに鎖国状態になっています。
本作品『ラスト・プリンセス』はとても波乱に満ちた歴史アクションムービーで面白い作品でした。徳恵翁主と少尉の恋愛以上に深い感情の触れ合いも見ごたえがあります。
しかし徳恵翁主その人の思いは想像するしかありません。
もちろん王族に生まれた女性は常に政略結婚というものに人生を左右されてきましたがこうまで人生を破壊されてしまうのはあまりにも惨たらしいことです。
もともと精神が弱かった、ともwikiに書かれていますが日本人との結婚で再び精神を病んでしまうのはむしろ当然のことではないのでしょうか。
この作品は史実とは違うフィクションです、と映画の最初に注意書きがあるのですがそれでも徳恵翁主が日本人男性と「結婚させられた」のは事実でしょう。映画では結婚相手の宋武志氏が元華族で高学歴の美男子でありしかも徳恵翁主に深い愛情を持っていたことが(親切にも)描かれていますが、だからといって女性が幸せになれるわけではありません。
彼女の一人娘も失踪し自殺した、ということのようです。それらが日本の非人道な政策と無関係とは思えません。
せめて事実の徳恵翁主も映画の彼女のように少尉との出会いがあり、わずかながら幸福な(っていうのもおかしいが)最後の時間を過ごせていたと思いたいものです。
といいたいですがどう考えても牢獄としか言えないあの病室で過ごさせてしまったことを(10年ほどあったようです)良しとするわけにはいかないではありませんか。
せめてもっと早く帰国させてあげるべきでした。
それでも素晴らしい良い映画作品でした。
我が国ニッポンは近隣諸国とどう関わっていたかという映画作品を自ら協力して製作していったほうが良いと思われます。
たまらなく惨めで恥ずかしい歴史ですが自分を見つめなければ成長することはできません。