観終わりました。
やはりこの物語はドラマで作るほうが良いのもあるのですがそれでもやはり日本映画版より優れていると思います。
ネタバレしますのでご注意を。
そして様々な部分での心遣いもありました。
前回書いた女の子への暴力が抑えられていたことだけでなくなんといっても驚きは浅井松子にあたるチョロンを死なせなかったことでしょう。
確かに彼女の死が絶対なのではないのですから無駄に死なせる必要はないし、最後にジュリと抱き合う結末でいいのではないでしょうか。
私が日本版映画と原作にどういう感想を持っていたか忘れてしまったので読み返したのですが原作のすばらしさを映画は全部なくしてしまったことに怒っていました。
柏木にあたるソウと神原にあたるジフンそして野田健一にあたるジュンヨンの心理が韓国版ドラマでは細かく描かれていきます。
今気づいたのですが日本版では中学生だったのが韓国版では高校生になっていましたね。確かにこの心理の複雑さは高校生で演じさせたがよかったように思えます。小説では中学生で良くても演技としては難しいのです。
過去記事を読むと日本映画への私のがっかりは何といっても少年少女たちの心理と彼らの関係性が浅く短絡的に描かれてしまったことでした。
韓国ドラマでは底が深く描かれています。
特に柏木=ソウの描き方は日本版映画は「根幹を揺るがす」と言っていい酷さです。
何のために映画を作るのか、と問いたいのです。
本作では彼の死を悼みながらも少年少女たちに「生きて欲しい」という思いが込められていると感じました。
ドラマや映画を作る意味はそこにあるのではないでしょうか。