ガエル記

散策

『進撃の巨人』諌山創 The Final Season その3

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今回『進撃の巨人』をかなり読み返し読み込むことができてよかったと思っています。

といってもまだまだ理解していくにはこの先を観ていく必要があります。それが楽しみです。

 

ちょうどよくNHK『アナザーストーリーズ「“復活の日”の衝撃〜コロナ“予言の書”〜」』3月2日再放送を観ました。

その中でSFには「過去の歴史を顧みながら未来を予見する」力がなくてはならない、と

いう解説が出てきたのですが『進撃の巨人』はまさしくその系統を受け継いでいます。

日本だけではなくあらゆる人々が自国・自分自身と関わった国々・人々との関係性をその中に観て重ね考える物語でしょう。

 

気の早い話になってしまいますが作者・諌山創氏が次回作さらに別作品でどのような話を描いてくれるのか期待してしまいます。

進撃の巨人』はあまりにも戦争と差別の物語でした。もちろん地球という場所はそれらで歴史を繰り返してきたのですし私自身とても興味があるのですからそれに問題はありませんがもしも氏が次は別の題材にしたいと思われるのならどのような話になっていくのか気になります。

 

日本でSFマンガというカテゴリは当たり前にあるように見えて実は優れたものはそこまでないように思えます。

ひとつは日本作家は作者「独自の世界」を作るのが苦手でありさらにディストピアを作るのも苦手であるように思えるからです。

諌山氏はそれらを築くことができた(まだ終わってはいませんが)稀有な存在だと思っています。

 

諌山氏の次回作さらに別作品は彼の「ワールド」を解析するのに必要なパーツです。

なのですでにどんなパーツなのかすでに楽しみになっているのです。