予想を思いきり裏切られました。とんでもない方向へぶっちぎりでです。このアニメ物凄いことになるのでしょうか。
少し前に新作アニメに江口寿史キャラデザのがある、と知ってちょっと気になっていました。
が、正確に言えばキャラクターデザインではなくキャラクター原案でした。
そしてたしかに観てみると主要メンバーは江口寿史味強いですが脇に行くほど違ったテイストになっています。
さらに言うとこの作品最初に江口寿史の名前を見てしまったのでちょいと侮っていました。
江口氏が嫌いなわけでもないのですがやはり彼の全盛期のイメージが強くてこのアニメも「絵は可愛いけど中身はあんまりない」のではないか。そしてかつてのイメージ(80年代?)を再現しただけのノスタルジックアニメなのかなとも。
ところが本作観始めて数秒まったく違うことがわかってきました。
たしかに映像は江口寿史イラストをそのままアニメ化したようなデザインを意識して取り入れられています。しかし内容は日本のテレビアニメでは珍しいほどのSFを目指しているようなのです。
そもそも日本テレビアニメの出だしというのは退屈なものです。特に学校ものというジャンルになると解り切っているのにもかかわらずまたも「退屈な日常」という演出を入れてうんざりさせてくれます。おはよう、遅刻遅刻~、早弁かよ、屋上でさぼり、廊下で騒がない、などというスタンプの繰り返しを何度観させられたことか、ですがこのアニメそこをばっさり切り捨ててしまいました。
さすがに私も「あれ?これ2話目?」とさえ思ったほどです。
退屈な学校生活にうんざりしていた私たち、を演出した後のいきなり別世界異世界へ行く、というのがゴールデンパターンで嫌いで苦手なのですがいきなり鉄の掟を壊してくれました。
というか本作は『漂流教室』を元にしているらしいのですが私は『漂流教室』を読んだことがなく内容をまったく知らず『蠅の王』もまた読んでないという体たらくです。
今からでも読んでみたいとは思っているのですが。
そんなこともあって私が思い浮かんだのは上の二作品ではなく萩尾望都『AWAY』でした。
この話は学校ではなく世界がまるごと分離してしまう、という話なのですが。
・・・もしかしたらこれってネタバレ衝いたのか?という妄想をしたりもしますがであれば結構問題作品になってしまうかもしれないのですが。
とにかく、思いもよらぬ想定外作品に胸が高まっています。