ガエル記

散策

『八甲田山』森谷司郎

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日本人を知るため最も観るべきしかも面白い映画は何かと聞かれたら私は迷わず『八甲田山』と答えます。

今観ると猶更この映画は日本人の特性を描き切っていると感じます。

 

何度も書いてきた気もしますがネットでタイトルを見かけ再び書きたくなりました。

ネタバレ・・・と言ってもほとんどの方がどういう内容か知っているでしょうがご注意ください。

 

 

今もまさに八甲田山の中にいる気がします。

コロナ対策において経済において教育において人権において恋愛・結婚・子育てにおいて日本社会の在り方においてすべてに対して八甲田山の中にいる気がします。

私たちは自分たちが行うことについて心構えについて勉強が足りなかったし準備も怠ってしまいました。

自分たちの未来への展望もできなかったのです。

そして間違った道を進み間違った行動をしていると認識しながらも「そうではない」と思いたくて恐怖を感じないふりをして「自分たちは正しい」と進み続け今もそうしています。

 

この映画は遠い昔の人々の話ではなく今の私たちの話です。

必要な装備もできないのに「精神力さえあれば勝つ」と「上」から言われそれを信じて歩み続けるのです。

 

さてほんとうに私たちは違う道を見つけることができるのでしょうか。

もしくはこの憐れな試みをやめることが?

 

私たちは同じ場所をぐるぐる回り続けています。

ぐるぐる回り続けながら少しずつ死んでいくのです。