ガエル記

散策

『マリといた夏』イ・ソンガン

すごく良いアニメでした。

ストレスがない。

普段テレビで観る日本のアニメはとにかくストレスが多くていちいち引っかかってしまうなにかがあって疲れてしまうのです。

美しくて心地よい。

 

線のない絵はなめらかでやさしい。

いつも日本のアニメで問題にしなければならない性差の描写にも不満がなく人物造形が過剰に醜くも美化されてもなくただ見惚れていいというのはなんて気持ちいいのだろう。

 

もちろんそういったすべてが作者の細やかな配慮なしにはあり得ないのです。

 

男の子も女の子も自然に愛らしく思える。

それを作るのはとても難しいことだと思い知らされています。

 

そして風景の美しさ夢想の世界の美しさ。雨の音、雨の匂い、ひんやりとした感覚が伝わってきます。

 

こんなアニメ作品を観ることができる幸福。

何度も味わいたい。