ガエル記

散策

『如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜』25

86話まで鑑賞。

ミステリーとして最高傑作なのではとも思う。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

如懿の推理脳が冴え渡る。

 

炩妃も若い頃はドジで知恵が足りない可愛い娘だったのだが。

どの時点かで押し留めることができていたらと考えてしまいます。

 

明晰な如懿も狡猾な炩妃に追い込まれてしまいました。

しかしその人柄を愛されたゆえに強いネットワークを持つことができたのです。

李玉、江侍医その妻惢心、惢心の後を継いだ容珮、凌雲徹、寒香見はじめ如懿を慕う妃嬪たち、特に如懿を姉と呼ぶ海蘭は友情を越えた信頼と愛情をもっていてその心と行動に打たれます。

最初は気が弱くいつも泣いていた海蘭が如懿を守るために次第に強い意志を持つようになり誰よりも気丈になった姿に見惚れてしまいます。

 

炩妃は恐ろしい毒薬で生きながら苦しみ続ける、という刑を与えられ確かに壮絶ではありますがこの刑を処することが果たして腑に落ちるものなのか、とも思えます。

 

如懿との復縁を願う皇帝は出来得る限りの態度で如懿と再会しますがその時如懿に言われた言葉は「蘭因絮果」というものでした。

「美しい関係も長い時間の中で起きる様々な事により壊れてしまう」という意味であり李玉に問われた皇帝は「男女の仲の良いのは最初だけということだ」と答えます。

 

この言葉を検索してもほとんどヒットしないのは日本語で使うことが皆無だからですね。

長い物語の最後にこの言葉が使われるとは。

まだ後一話がありますがなんと悲しい結末なのでしょうか。