ガエル記

散策

『BLOOD-C』CLAMP/水島努

先日「CLAMP」の名前がトレンドになっていました。それを見てずっとその名を知っていたのにまったく今までまともに観たことがなかったのでこの機に一つくらいは観てみたいと思い立ちUーNEXTで鑑賞しました。

 

主人公・更衣小夜キャラが可愛く魅力的でした。ストーリーもぶれずにまとまっていて面白かったです。

 

以下ネタバレしますのでご注意を。

 

 

しかしなんだろう、すべてが二次創作のような感覚なのですね。

原点はここ

マンガの神様・手塚治虫の1960年少女マンガに登場した「チャーとベター」

小夜がメガネ美少女長髪殺し屋、で双子が別枠で登場しとる。

優しい笑顔マスターがすべての黒幕だとか、色っぽい女性教師だとか意味ありげなセリフだとか神主と巫女と妖怪どもとか(しかしこの妖怪たちがあまりにもチープ)なにもかもどこかで観たどこかにいたようなキャラと演出なのです。

 

とはいってもそれらを使って今までにはなかったニュアンスを生み出しているのは確かだと思います。

 

眼鏡少女小夜はやっぱりオタク少女の変わり身であるでしょう。

目立たないパッとしないオタク少女が実はこんな超能力を持っていて不気味な妖怪をバッサとなで斬りにしてしまうそんな妄想を持たずにはいられないしそういう少女を夢見るオタク男子もいるわけです。

 

田舎の暑い夏のイメージもなかなか良いしとにかく楽しい二次創作を読んでいるようでした。

なにもかもがとーとつに決められて行くのがおかしくもあるのですが事実現実だって何もかも唐突に起きるわけです。俯瞰で見ればわかるだろうけど私たち自身はなにもわからないし周囲の人間たちは何かに操られて演じているだけなのかもしれない。

 

そんなオタク心理を描写した作品でしたので気持ちはわかります。

 

CLAMPイメージこれまで思っていた通りの感じで深入りはしないけど嫌ではない、というそのままの感想でした。

でも観てみてよかったです。