ガエル記

散策

『宮廷の諍い女』その7

沈眉荘さんです。

甄嬛の親友。美しく家柄の良い女性であるゆえに気位も高く尊厳を守る強い意志がある人です。

51話まで鑑賞しました。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

 

エピソードはまったく違いますが沈眉荘を観ていると『源氏物語』の葵上を思い出します。

とはいえ甄嬛は『源氏物語』のヒロインたる紫の上ではまったくない。そっくりにあてはまるわけもないけどあえて言うなら玉蔓を思わせます。

家父長制に抗った女性と思えるからです。

 

さて甄嬛は自ら後宮を出て仏門に入る決心をしました。ここも『源氏物語』世界と似ています。尊き女性は後宮に入る(男の庇護下にいる)か出家する(仏門に入る)かなのです。

甄嬛は皇帝のために心を打ち砕かれもう男の愛を信じられなくなっていました。

しかし甄嬛を追ってきた果群王の強い愛情に次第に慰められついに共に添い遂げようと誓いあいます。

一方これも甄嬛を想い続けてきた温医師はこの出来事に激しく動揺し失望してしまいます。

 

ここで思うのは甄嬛がこの新たな道を進む物語なら紫禁城の描写は無くなるはずなのに相変わらず続くのは後でまた繋がっていくと解ってしまいますね。知りませんが。

甄嬛と果群王の愛情描写があまりにも甘くて嫌な予感しかしないというのもあります。

 

本作と『如懿伝』を比較するとほぼ内容は一緒なのではと思うほど似通っています。

ここにきてジュンガル部だとか馬を扱う粗暴な女性が皇帝の心をつかんでしまう、というのも同じ。

しかし如懿はそもそも皇帝と幼馴染の恋仲だっただけにというかそのためか新たなる男という存在が薄かったのは大きな違いでした。

ここまで観ている感じではやはり『如懿伝』のほうが見ごたえはあると思えます。

それでも気になってどうしても観てしまいます。まさかここまで来て先を観ないというのは考えられない。

 

『如懿伝』も最後の最後まで引っ張っての大どんでん返しでした。本作もそんなカラクリがあるのでしょうか。