ガエル記

散策

『鵜頭川村事件』

松田龍平氏、今の日本俳優で見たいと思わせてくれる希少価値を持っています。

という理由で観始めたのですがなんか嫌な予感しかしません。

一度もう止めようとしたのですが駄作なら駄作としても観てみる意味もあるような気がして再度観始めました。

 

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

失踪した妻が最後に残したのは「鵜頭川村へ行く」という言葉だった。

もうひとつ妻が言った「エイキチが来る」という謎めいた言葉を夫である岩森明は忘れずにいた。

幼い一人娘を連れて岩森は初めて鵜頭川村を訪れた。

そこで岩森は少しずつ村の秘密を知っていくことになる。

 

今第三話まで観たところですがこれはつまり

「この村は日本という国の縮図である」

というお定まりのテーマを描いたものではないのでしょうか。

 

外界から分断された小さな世界で何年もまったく成長することもない、というのはそのまま日本を意味しているわけですよね。

そこでは家父長制が絶対であり「選ばれた女性」という名のもとに性的な犠牲が当然の如くに行われている、というのも日本の戯画化でしかありません。

 

閉ざされた地域の怖ろしい風習という話は数限りなくあって最近では『ミッドサマー』が話題になったりしました。あえて意識して女性蔑視にならないようにあの作品は作られた感もありますが日本作品は「あえて女性蔑視」を強調する形で作られている気がします。

それには強い嫌悪感が起こりますがそれを無しにはしては日本を描写できないのだろうというあきらめもあります。それを見たくないのなら日本の作品を観ること自体を放棄するしかない。

失望しかないのです。

 

まだ物語の中盤も行かないほどなのかもしれないのにすでにぐったりと疲れてしまいました。

私の予想は外れてくれるのでしょうか。