ガエル記

散策

『後宮の烏』宮脇千鶴

タイトルが気になって鑑賞しました。

正直言うと絵柄、特に男性があまりにも受け付けないのですが想像以上になかなか良い出来栄え(偉そう)と思いました。

たぶん予算的な部分は低かろうことは丸わかりですがその中でかなりの努力をされていると推察します。

思い出の部分の画像処理ですとか幻術演出に力を入れているのとか見ごたえがあります。

 

何時代なのかよくわかりませんがイメージ的に「かなり昔」という虚偽歴史なのでしょうか。

とはいえ皇帝がお供一人連れてうろうろするという設定はあまりに気軽すぎて皇帝にする意味がないようにも思えます。

しかしこのあたりも現実にはあり得ない「皇帝という名前の不思議な存在の皇帝」と思って観るしかありません。

 

夜伽をまったくしないまま後宮の奥深くに居住する謎の烏妃、というのは女性ならではの発想というべきでしょうか。

実は私自身この物語を知らなかったのですがここ最近後宮舞台のドラマを観ている間まったく同じ妄想を抱いていたのです。

後宮のどろどろにまみれずにすみ夜伽や出産にも関わらずに生きていける女性はいたのだろうか」

「そういう女性はきっと子供づくりではない特別な才能を持っていたに違いない」

この妄想がすでに小説となっていてアニメ化されてしまうとは。

 

大ヒット小説であるとのことですがこうしたマイナージャンル(と言っていいですよね?)をアニメ化する胆力に尊敬と感謝いたします。

 

細身の絵だけで鑑賞止めずによかった。

楽しみが出来ました。