ディズニープラスにて鑑賞。
ツィッターで評判を見かけて観たのですがこれは確かに凄いと思います。
なんというのか、『スターウォーズ』といういわゆるおこちゃま向け「嘘物語」からの枝葉末節物語がこのような重厚な作品になるのはどういうことなのでしょうか。
もちろん私がそもそも『スターウォーズ』が大好きだからというのはあるのでしょうけれど。
計り知れない広大な宇宙の気が遠くなるような時空の中で話題にもならない小さな人々の行動がある。
ヒーローは限りなくかっこよく超能力を持っているがそういうものだけしか主人公になれないわけではない。
が多くの人は人間離れした華やかな活躍を期待してしまうしそんな作品を待ち望んでいる。そうでなければ自分の貴重な時間と金を割いて観る価値はないとも思う。力強く美しい少年少女たちの胸のすくような正義の力を見せてくれるのならば価値もある。何の力もない、とは言わなくても小さな力しかないパッとしない見た目の中年男女たちのしょぼい行動を観る必要があるのだろうか。
しかしスターウォーズ『ローグワン』で私たちはそうした物語に確かに魅力を感じた。
後の華やかなヒーローたちの踏み石になる人間たちがいるのだという物語に。
本作はさらに歴史を遡って『ローグワン』に至る以前のキャシアン・アンドーを描き出す。
物語はさらに渋くミニマムになっていく。
スーパーヒーローもいない、フォースもない。
それでも彼らは少しでもより良い幸福を求めて生き進むしかなかった。
私たちもそうして生きている。