アニメ『チェンソーマン』第二話もよかったですね。
とは別に『チェンソーマン』についてちょっとぼやぼや考えてみました。
なのでずっと向こうまでネタバレしますのでご注意を。
主人公デンジはチェンソーの悪魔と合体してチェンソーマンとなります。
つまりこれって思いきりそのまんま『デビルマン』ではないですか。
(以下『デビルマン』のネタバレもします)
とはいえ『チェンソーマン』は『デビルマン』をそのままパクったようなものじゃないことは誰にでもわかります。
あの頃『デビルマン』はとんでもない作品だった。
しかし今は『チェンソーマン』でなくてはならない、というか『チェンソーマン』にしかならない世界なのでしょう。
不動明は悪魔たちが一目置く最強の悪魔アモンと合体してデビルマンとなりますがデンジが合体したのは十把一絡げの悪魔たちからも「雑魚悪魔」と呼ばれる小さなチェンソー悪魔です。
このみみっちさが現在の感覚を表しているように思えてなりません。
特に日本の若者たちの感覚において『デビルマン』の頃は最強の悪魔と合体できだけの度量があったのに今の若者は「雑魚」としか合体できないのです。
さて『デビルマン』において不動明と並ぶ印象的なキャラクターといえば飛鳥了です。
その美しい容貌と共に明をデビルマンに導き常に寄り添っていく謎の存在が飛鳥了ですが彼の正体は人類を滅亡に追い込むサタンでした。
となれば『チェンソーマン』においての飛鳥了は誰になるのか気になります。
それはもちろん「マキマ」ですね。
彼女が特別に美人なのは飛鳥了の流れだからです。そして「目」にそれが現れています。
かっこいい「アキ」くんに思えてしまいそうですが彼ではありません。
そしてマキマさんはデンジに「好きなタイプ」だといい性愛を説きます。飛鳥了は不動明を「愛してしまった」という設定と呼応します。
では「アキ」くんは何なのか。名前からしてアキくんは明(アキラ)からきているようにも思えます。
主人公が現在ではアキ(アキラ)くんではなくデンジに変わってしまったのです。
『デビルマン』の中でデビルマン=明の腕が切り落とされてしまったのにくっつけてみたらつながってしまった、というエピソードがあります。
『チェンソーマン』でも同じように落ちてしまったデンジの腕を試しにくっつけたら「悪魔の力でくっついた」という話があります。さりげなく二つの作品をつなげる表現です。
『デビルマン』は凄い作品ですが時代的なものもあってかなり大雑把な表現になっていますが現在の物語は細部にこだわっていくところに魅力があります。
デビルハンターの日常が描かれていく面白さです。