現在放送されている『水星の魔女』を観ながらみんな震えているのはガンダムシリーズが確実に地獄のほうへ進んでいってしまうのが予測できるからで。
ネタバレしますのでご注意を。
カミーユは結局フォウを救うことができない。
「ガンダムシリーズは反戦でも戦争賛歌でもなく人間はどうしても戦争を繰り返してしまうことを描いたもの」
と安彦良和氏が書いておられた。その通りだというしかありません。
そしてその時わけもわからず巻き込まれて苦しめられてしまうのはいつも子どもたちです。しかしその子どもたちも成長するにつれてそれが当たり前になりまた同じことを繰り返して次の子どもたちを苦しめる。
今私たちはそういう戦争をまたもや繰り返している世界を観ています。
先日独ソ戦を嘆いた『戦争は女の顔をしていない』を読んでその凄惨さにぞっとさせられましたがその舞台だったロシアとウクライナが現在戦争をしているというのはいったいどう考えればいいのか、「この悲劇をくりかえしてはいけない」という言葉はいつも空しくまた繰り返されるのでしょうか。
多くの国が人がそれを見ながらどうすることもできない。
ガンダムシリーズがいつかくだらない昔話になれる日はくるのでしょうか。
『水星の魔女』を観ていてもこの世界が単なる嘘話だとは全く思えない。
「人間はどうしても戦争を繰り返してしまう」
嫌な言葉です。