ガエル記

散策

『三国志』再び 横山光輝 四十八巻

 

ネタバレしますのでご注意を。

 

 

孟獲・孟優兄弟は次に禿竜洞の朶思王に助力を頼む。

禿竜洞は西洱河より南数百里の奥地の山岳地帯にあった。朶思王は自分の国でなら蜀軍を打ち倒せると伝えてきた。

孟獲孟優を招きいれた朶思王は通り道を塞ぎもう一つの道を蜀軍が通れば毒煙、毒水によって全滅するであろうと説き勝利の乾杯をするのだった。

 

禿竜洞は呂凱の指掌図にも記されていない。孔明は未知の国へ入り込む決意をする。

そして先陣は毒煙毒水に苦しむこととなる。

だがそれを聞いても孔明の決意は揺るがなかった。

南蛮を平定せずして蜀の安泰はないとあえて未曾有の難所に兵を進めていった。

 

孔明は万安渓という谷間に住む男に大勢の者が飲める安養泉を教えてもらいさらに解毒の薬を処方してもらう。

ところがこの男はなんとあの孟獲の兄だったのだ。名を猛節という。

彼らは三兄弟であり二人の弟が凶悪なのを長兄はいつも諫めていたが改まらなかったというのであった。

それゆえ長兄は王城を捨ててこの谷に隠れ棲み困った旅人を救っているのであった。

 

孔明軍の苦しい南蛮の旅は続く。

さてここから先の南蛮編はもう以前書いたはずの記事を読んでいただくとして簡略しよう。

孟獲はいまだに孔明への敵愾心を持ち続けていたが味方と思っていた酋長に女兵士の舞を見せられすっかり油断したところを捕獲されてしまう。彼はすでに孔明に捕まり放免されお礼に孟獲捕獲の計略に一役かっていたのだ。

それでもまだ懲りぬ孟獲を見て孔明は五たび孟獲を放つ。

 

孔明軍はその後、朶思王を討ち取り孟獲の妻祝融夫人にも手こずりながらも捕獲して先に捕らえられていた張嶷馬忠と交換を行った。

 

かくして孟獲はさらに西南に住む木鹿王に救援を求めた。

木鹿王は大象に乗り虎豹狼毒蛇を戦力として戦うのであった。

ここで孔明が出してきた秘密兵器がある。

ロボット????

いきなり話がSFに?『バビル2世』の世界か?

いや「からくり木獣」であった。火を吐くのである。

趙雲魏延よくわかってないはず。

孔明の頭脳、時空を超えてる。

(たぶん孔明夫人が作ったんだと思う)

 

さすがの木鹿王の猛獣たちもからくり木獣には勝てず惨敗。火を吐かれてはどうしようもないよね。

 

しかし孟獲・孟優・祝融夫人はまだ孔明に降伏はしない。

城も兵もすべて失いながら逃げ出したのである。