とうとう読み始めました『蒼天航路』
ずっと読まねばと思ってはいたのですが横山『三国志』が好きすぎてどうしても続けて読むことができなかったのです。
先日再読も完了してどうやら吹っ切れたようです。
曹操を主人公とした本作(横山『三国志』もほとんど曹操が主人公みたいなもんですが)楽しみです。
ネタバレします。
どうしても横山『三国志』との違いを書きたくなるのは仕方ない。
静かに黄河を眺め漢民族の歴史に思いをはせていた劉備玄徳から始まる横山氏とはまったく違う鳴り物入り(銅鑼や鐘太鼓の音が聞こえてくる)のド派手な冒頭。
王(キング)『三国志』世界へ参る。
曹操の少年期。
横山版では登場しなかった宦官の祖父・曹騰との関係性が描かれていて興味深い。
曹仁が幼馴染として描かれる。ふむふむ。
何不自由なく生まれ育った曹操の傲慢さ、ゆえの迸る精力。
頭脳明晰、ゆえに弁が立つ。
それは後に文学の才能にも秀でる曹操を予感させる。
この時点ですでに許褚登場。
横山版で語ったように私は曹操✖許褚支持なのだがこんなに早く登場してくれるとは。
こちらの許褚は一般的イメージ通りの巨体ながらお目めぱっちりで可愛らしい容貌だった。そして曹操についていく男になる。
曹操の戦巧者の見せ場が描かれる。
従兄弟たちと曹操の深い絆を見る。これは横山版にはなかった。
彼らがどうしてそこまで曹操に付き従っているかを納得する。
そして曹操が論破王だったと知る。
うむうむ。
弁舌で部下を従えていた李烈を曹操は論破してしまう。
そこへ駆けつけてくる許褚は曹操との約束通りに敵対していた男を討ち取る。
そして曹操の恋が描かれる。
七人の女性たち、そして水晶という名の異国生まれらしい浅黒い皮膚の少女。
曹操はその少女に「アモーレ」という言葉を教えられ妻にしたいと望むのだが水晶は張譲という宦官に娶られてしまうのだ。