1975年「別冊少女コミック」6月号
1940年、リデラード(リデル)・ソドサ夫人がジョン・オービンに幼い頃の思い出話をする、という形式の物語。
前回の続きなので1879年ころ~となる。
ネタバレします。
一見、愛らしいリデルがエドガーとアランに大切に愛され育てられた微笑ましい物語と見えてしまうが、その実リデルの両親を惨殺したのはエドガー自身でありアランもその血を吸収することで生き永らえたというおぞましい短編である。
恐ろしいのはその事実を誰も知らされず気づいても勘ぐってもいない様子でそれはせめてもの救いになるのかどうか。どうせならリデルが何も知らぬままであって欲しい気もするが。気の毒すぎるよなあ。いくら幸福な人生だったと言われても。
話を聞いたオービンは思うところはあったのだろうか。
とはいえやはり牧歌的な優しい一編であるのは確か。
リデルという女性の目から見たエドガー達の物語である。