「フラワーズ」2016年7月号~2017年3~7月号
とうとうここに辿り着きました。
これまでの何度も読み返した作品群とは違いここからは私目を通してはいますが解像度はかなり低いです。
とはいえ自分自身楽しんで書いていきます。
ネタバレします。
40年ぶりの新作。そしてそれ以上に再びアランが登場すると聞いて私も他のファンと同じように嬉しく読んだ。
且つ新作が単なる懐かしさに留まるものではなく新しい局面を見せていくことに萩尾望都の物凄さを感じる。
40年前のエドガーは孤高の超人の思わせた。恐れを知らぬ佇まいと高い能力に魅了された。彼がなぜ怯えもせず生活できるのかわからなかったが本作を読んでエドガーもまた労働無くしては生きていけなかったと知る。
大老ポーの血を受け取ったエドガーのエネジイは「高価」なものだったのだ。
そして新しく登場するファルカによってポー族は多くの魔族の一種でしかなくしかもかなり偏屈な種族なのだとわかる。
さて本作でも普通の人の目がポーの一族であるエドガーを見つけ彼に恋をする、形式を踏襲しているが今回のその人ブランカは物語の末に「魔族」の仲間入りをする。
だがそれはエドガーのポー族ではなくファルカの花嫁になることだった。
萩尾作品が長い間に変化し持ちえたこの独特の風味がとても面白い。
癖のある演出で一度好きになればまたほしくなる。
さて次は「ユニコーン」ムズムズして待てない。