ガエル記

散策

『陽だまりの樹』手塚治虫 八巻「万延の章」その2

一番左=勝海舟、左上=ハリス、左下=手塚良庵

真ん中上=ヒュースケン、真ん中真ん中おせき、真ん中下=福沢諭吉

右上=伊武谷万二郎、その下=平助、その下の左=大槻俊斎、その右=お紺、

俊斎の下=手塚良仙、一番右端=丑久保陶兵衛

 

ネタバレします。

 

 

さて、万二郎は禄高百石にて小姓組見習いを任じられる。

最初の仕事として命じられたのは現在ハリスから逃げてしまったヒュースケンを説得して以前の役職に戻すことだった。

ヒュースケンは赤羽はずれの百姓家にひそみ誰にも会わないらしい。

万二郎はヒュースケンの住む家へ向かう。

 

彼はひとりの寡婦を側に置いて世話をさせていたがそれでは物足りず「恋をしたい」と万二郎に訴える。

ハリスは何でも堅苦しく自由にさせてくれないのだと憤っていたのだ。

が、ヒュースケンはこれまでも無節操に女たちに手を出している嫌いはあった。

 

ハリスはおせき殿の善福寺に滞在していた。

万二郎は久しぶりにおせきに会う。が、ハリスに嫌悪感を持つというおせきの発言を否定してしまい万二郎はまたも反省するのだった。

しかし「今夜なにかが起こりそうで怖い」というおせきの言葉が気がかりとなり万二郎は寺に戻る。

そこであの丑久保陶兵衛とその一味がハリス暗殺を目論み忍び込んできたのだ。

万二郎は丑久保と斬り合いその後をつける。

丑久保の家を見つけ戸を叩くと出てきたのは一緒に住んでいるあのお品だった。

お品は万二郎を見てはっとする。

だが万二郎はお品覚えてはいない。

丑久保は再び家を出た後だった。

 

石高があがった万二郎は新しく広い家へと引っ越した。

それを見て良庵は万二郎の母親におせき殿の話をして早く結婚させるよう促すのだった。

 

ヒュースケンは万二郎の説得を聞きハリスのもとへと戻った。

ハリスもまた万二郎の説明を聞きヒュースケンを前のように戒めることを緩めた。

護衛がつくのを嫌がるヒュースケンの言葉を聞いて解放させた。

そのおかげでヒュースケンは一目見て好意を持ったおせきに近づくことができた。

しかし激しく抗うおせきにヒュースケンは怒り強姦してしまうのだ。

 

いや、今回の読書は歴史を読み取りたいからなのだが、伊武谷万次郎のおせき殿への態度は一番意味不明だ。

結局、縁がなかった、ということなのだろうなあ。

とこの時点で書くのはおかしいが。

(一応全部読んでるので)

本気で好きかどうか、とはまた別の話。

手塚夫妻などは本気で好きもなにもないからね。

結局、縁なのかもしれない。