ガエル記

散策

『妖精の子もり』萩尾望都

1972年「別冊少女コミック」5月号

望都ガールというジャンルはあるのだろうか。望都女子でも萩尾少女でもよいが。

萩尾望都、というと「天使のような少年たち」と言われる気がするけどこうして読み返していくと特に初期は少女たちの活躍がすばらしい。

 

ネタバレします。

 

本作も奔放な美しい少女とそれに押されながらも惹かれる少年の話だ。

むろん、日本の少年少女ではなくどこか別の国の話、というのがポイントなのだろうけど。

非常に外国的なのは男の子ウォルトのせいだろう。

少女の魅力に翻弄されるのをすでに楽しんでいる。

少女の気まぐれを受け止めながらそれを愛らしく感じてうまく切り返している。なかなかこういう男子はいない。

 

今は『ラプンツェル』有名になったけどこの頃はまだ何なのか周知されてはなかったのでは。