
『ガンダム オルフェンズ』でもクリュセが出てきたので「!」となったけど火星にはクリュセと呼ばれる場所があるのですよなー。
ネタバレします。
謎の男エルグによって突如火星に帰ったセイは様々な事実を知っていく。
セイが火星を離れる原因となったクリュセ戦争。火星人と地球人との戦いで様々な人々の運命が狂わされた。
火星人女性ラーダテトラとの恋に落ちたコマンドは死んでしまったラーダを探しては騒ぎを起こす。
その狂ったコマンドの保護者であり主治医であるドノ・ドズ博士はまたも酔ってうろつくコマンドを回収するのを助けてくれたエルグとセイを自宅に招いた。
そこにはドズ博士の孫娘トゥジーがいてお茶を淹れてくれた。
「おやすみ」と言って寝室へ向かうトゥジーは部屋の片隅に置いてある小さな写真に向かって「おやすみパパ、ママ」というのを見てセイは何かを感じる。
ドズ博士は「クリュセ戦争であの子の両親、わしの娘夫婦が死んでしまったのです」と話す。
かつて火星は地球の植民地として開墾されたのだがどういうわけか胎児死亡率が百パーセントで子どもが生まれない。
やむなく移民は中止となりその後は流刑地となったがやがてそれも廃止となりそこにいた囚人たちはそのままとなった。
囚人たちには全員パルスを送るプレートが打ち込まれていていたが一人ずつ死に最後の生体パルスが消えたのは74年前。
その後火星でどのような歴史があったのか。
ドズ博士はその後の火星植民計画で12年前に家族で移住してきたのだ。
囚人たちの子孫が火星で生き残っていた、という事実は地球人たちにとって衝撃だった。
その謎を解明しようとして地球人学者らは火星人の子どもをふたり捕らえ生体実験を試みたのがきっかけとなり戦争が始まったのだ。
セイがつい感情的に発言したのに対しドズ博士も激しく抗議した。
「火星人らは超能力ですべてを破壊し地球人を閉じ込めた。空気も水も熱も使い果たすなか、娘は赤ん坊を守るために抱きしめたまま死んだんだ」
その時命懸けで守ったのが孫娘トゥジーだったのだ。
セイは耐え切れずそこを逃げ出した。
本作では巨悪を作らないだけでなく主人公が信じているものが決して良いだけではないことを示唆していく。
その後、セイはエルグととともに旧クリュセの医局博物館を見学し火星ではクリュセの地下でしか子供が生まれないことを知るのだ。
医局で生まれた赤ん坊たちを見てセイはそれが「火星人」なのだと告げる。
火星人一世(モノ)そして2世で色素が抜け始め3世になれば白髪赤目となり超能力を持つのである。
ラーダ・テトラを切り刻んで保存しようとすることから救おうと足掻くコマンドの凄まじい思考エネルギーを浴びたセイはコマンドから爆弾を受け取り洗脳されたままラーダ・テトラの遺体が安置されている倉庫を爆破しようとする。
この時、クリュセのバリヤーが一時的に解かれる。
セイを捜索しようとするペーブマンの命令だった。
この一瞬で火星人三世(トリ)であるシラサギがテレポートしセイをクリュセから救い出したのだ。
セイは突然火星人との再会を果たす。
シラサギ・ヨダカ兄弟はセイを仲間の住む場所へ連れて行く。
クリュセの反対側になるキンメリアの地下がそこだった。
セイは幼い頃別れた百黒老と再会する。
百黒老はペンタの女が戻ったことを喜び「男を選べ。生まれることどもは初めての六世代(ヘクサ)目だ」とセイに告げる。そして今こそクリュセを取り戻すのだと歓声をあげた。
しかしセイはクリュセでは火星人一世代目が十万人も生まれていると話し戦争はいけないと訴えた。
その時、十二人の夢見たちがいっせいに集まり予知を始めた。
夢見たちの予知はエルグとセイが災いだとし殺せと命じる。
しかし夢見のひとりシラサギの杖は共鳴から外れ「術がある」と静かに言った。
だが他の十一人は「術はない」という。
セイは「あるほうへかけるわ」と叫びシラサギは「では来い」と呼んだ。
セイはシラサギのほうへと跳びこみふたりの姿は消える。
百黒老はセイに死を与えるため黒羽(クロバ)を呼び命じた。
ヨダカもまた兄シラサギを説得するため飛んだ。
逃げたシラサギはセイに「信じる通りにやれ」と語りかける。
しかしその前にクロバとそれを案じたヨダカが現れる。
クロバは百黒老の命令どおりにセイに攻撃をかけた。
セイを助けようとしてシラサギは死ぬ。
そしてクロバはセイを殺そうとして逆に自分自身を傷つけ倒れた。
兄者を失ったヨダカは静かに「よくやった、よく逃げたなペンタ」とセイに言う。
しかしセイにはヨダカの悲しみがはっきりと聞こえている。
その時、クロバが呻き声をあげた。
「生きている」
抱き上げたクロバの胸を見てセイは気づく。
「・・・女?」
クロバタイプのキャラ、萩尾作品によく出てくるけどかっこいいんだよなー。