ガエル記

散策

『友人K』萩尾望都

1985年「グレープフルーツ」21号

またこれがよくわからない話です。

 

どういうことなのですか。

 

ネタバレします。

 

語りてはオレ。ワルガキで秀才、リーダーで足も速く数学は一位というオレに比べKはやせたチビとしか思えないのにオレより足が速く数学一位を譲ってしまう。

それにもかかわらず交通事故に会いそうになった奴をオレは心配してやったのに無視していってしまったことに苛立つ。

そんな時誰かがKの家庭の事情をばらしオレはそれでKをからかった。

いきなりKはオレの胸ぐらをつかんで怒鳴りつけてきた。

オレは動けなかった。

そしてKは口をきかないまま卒業していく。

 

四年後Kと目が合うことがあったがそのまま別れた。奴が東南アジアへ行ったという噂を聞いたが、それからKに会うことはなかった。

 

なんだろうなあ、こういう気持ち。

「オレ」くんがKに惹かれているのは間違いないがそれ以上どうしようもなかったのかな。

なにしろタイトルが『友人K』なんだから、友人だと思ってるわけなのだ。

そう言う友人もまたいいのではないだろうか。