アンジュー公アンリ。なんやこいつ。むかつくヤツ。
しかし物語には絶対必要なヤツなんよな。
ネタバレします。
そんなアンリに対しマルゴは嫌悪を激しくぶつける。
マルゴがはっきり文句を言う女性なのが良いのだなあ。
一方、シャルルはコリニーに上手く言いくるめられまたも「父上」と呼んで信頼していく。
マルゴとナヴァルのアンリの結婚はマルゴが嫌がっても着実に母后によって進められていく。
阻むのはアンリの母ジャンヌだったがメディチ家(薬剤師)の生まれであるカトリーヌは彼女を美しい手袋を贈って毒殺する。
国王シャルルは后となったエリザベート・ドートリッシュとも愛妾マリー・トゥシェとも円満に仲良く、アンジュー公アンリはマリー・クレーヴという愛らしい少女を好きになる。
そんな中でマルゴはむろんギーズと仲良くなるわけにもいかず(ギーズは妻カトラに二人目の子を与える)ナヴァルのアンリとの結婚は気が進まず相変わらず愛人のラ・モルとの肉体関係だけを続けていた。
そして弟のアランソン公(16歳)はイギリスのエリザベス女王(40歳)との結婚にチャンス到来と乗り気だった。
いよいよ結婚式がせまりナヴァルのアンリと再会するマルゴは結婚を嫌がるがアンリはマルゴを愛していると伝えた。
プロテスタントの力が強まっていく、ように思えたがここでも母后カトリーヌの采配が振るわれる。
母后はギーズに「コリニーを殺してもかまわない」と告げたのだ。
長年の仇討ができると聞きアンリ・ド・ギーズは高揚する。
マルゴとアンリの結婚式が行われた。
マルゴは最後まで心の中で「いいえ」を唱えていた。
母后はギーズにコリニー暗殺を急がせる。
ギーズは珍しく用心して刺客を使ったが暗殺に失敗しコリニーは傷を負ったが生きのびる。
母后はシャルルに真犯人は私なのだと告げる。
そしてコリニーがあなたをヨーロッパの王にすると言ってもそれはユグノーの王ではないかと反論した。
母后は「もうフィレンツェに帰る」と言い出す。
シャルルは母がいなくなることを怖れ「私はどうすればいいのですか」と問う。
「コリニーを。いやコリニーだけではなくすべてのユグノーを殺すのです」
シャルルは追い詰められ叫ぶ。
「みんな殺せ。みんな。み、皆殺しだァ」
これも名場面。
シャルルは名場面製造機なんだよなあ。
しかしこの物語、やはり主人公は母后様である。