ガエル記

散策

『マッドメン』諸星大二郎 その6

第Ⅲ部

 

 

ネタバレします。

 

「黒い森のナミテ」

第一部の終りから続く。

コドワは悪霊アエンと戦い倒したが自らも傷を負った。

波子はコドワを助けようと求めたがマッドメンたちは実体がないのだ。

 

その頃ミス・バートンは峰隼人と共にいて波子たちを心配していた。

彼女の思いとは違い他の日本人学者たちは現地の子供やコドワの刺青が確かに日本の縄文土偶の模様に似ていると気づき興奮していた。

 

一方波子はマッドメンらの指示に従ってコドワの手当てをしていたが傷は深く大量の地が流れ出た。

マッドメンは波子を呼び「おまえだけがコドワを救けられる」と告げる。

 

バートン一行はオンゴロへと向かっていた。

途中で不気味な老人がいる「首小屋」に遭遇する。老人は「マサライたちが持ってくるコドワの首を待っている」というのである。

一行がそこを出ると首小屋は消えた。

 

波子はマッドメン達を従えて「もっと急いで」と叫びながら走っていた。森もその声に従うかのように道を開け波子が早く走れるように動いていた。

その様子を見た少年は「あれは伝説の女神ナミテだ」とつぶやく。

 

波子の行く手に悪霊アエンが憑依して戦い死んだ男の遺体があった。

マッドメンは波子に男の死体に突き立てられたコドワの斧を掴ませた。

波子は斧を掲げて再び走り出す。

 

コドワは目を覚まし波子の姿がないと気づく。

ン・バギを呼び、それに乗り波子の後を追いかけた。

 

バートン一行は首小屋を離れた後にマサライたちと出会う。

峰は危険を感じ皆に逃げろと叫ぶ。

逃げる途中で沼田教授は目的の土偶の破片を見つけそれを拾い出す。

せかす峰たちの前にマサライが追いついてきた。

が、再び首小屋が現れ一行は首小屋とマサライたちに挟まれる。

だがその後ろから波子が現れ、手に持った斧を振り上げた。

マッドメンは「その白い女の首を取れ」と叫ぶ。

波子の手が震えた。

バートンは叫んだ。「コドワがガワン族に首狩りを禁じたのよ。ガワンは他人の首では生きないと」

マッドメンも叫ぶ。「コドワが死んでもよいのか」

波子は斧を落とした。「マサライたち、あたしの首を取ってコドワのところへ持っていって」

 

そこに現れたのはデマ・カカラだった。

彼は波子の言葉に心があると感じ自分の首をやると現れたのだ。

誰よりも強い力を持っていると。

首小屋は消えた。

教授の手にあった土偶の破片が波子の手に移った。デマ・カカラは告げる。

「娘よ。今こそ”大いなる仮面”に会う時がきた」

 

ン・バギが死に、コドワは生きてもいず死んでもいない状態にあった。

コドワを運ぶ者たちがいた。

 

「変身の森」

素晴らしい画面である。

 

大いなる仮面の前にコドワの身体がありデマの首がその身体を守っている。

打ち壊された土偶はコドワの分身でもあった。

それを元通りにできるのはナラモとよばれるタコの木の男だけだという。

波子は歩き出した。

 

今は誰も彼女を助けるものはいない。

だがコドワを救うことができるのは波子だけなのだ。

波子は老婆に助けられた。

彼女はそこでヒクイドリとトカゲと共に住んでいた。

彼女は自分の両手の指を切断したという。たくさんの子供たちが死に悲しみのあまり切ったのだという。

老婆は波子にカウナギとナミテの話をして聞かせた。その話の中にナラモが登場した。波子はナラモに会いに行く。

波子は彼に会い老婆に教わったとおり自分を「ナミテ」だと名乗り土偶の破片を「元通りにして」と頼んだ。

ナラモはその代わりに大量の食べ物を欲した。

波子は再び老婆に助けられナミテの衣装をつけてもらう。

そしてマサライの村へと行くと彼らは波子を「ナミテが来た」と喜んだ。

 

 

その村にはバートン一行が捕まっていて「よそ者を迎え入れる儀礼」をされていた。

彼らは女性の股をくぐり乳房を吸い小屋の中で赤ん坊となって横になっていた。

そこに現れた娘がバートンの首にお守りをつけた。

娘の横顔は波子のようだった。