
ネタバレします。
昨日も書いたけどこの作品、「夜のお店」というカテゴリとして限らず「戦隊(バトル)もの」として読んでとても勉強になるのでは、と思ったりする。
上の表紙を飾るのはクラブ「ゆーとぴあ」の門番的存在”銀さん”である。
一見優男風の老紳士と見えてめっちゃ強い。
銀座のことは何でも知っているというコンピューター頭脳を持ち上品な物腰言葉遣い、ゆーとぴあへの客だけでなく行きかう人々に思いやりがあり風流を好む。
誰かが襲われている時、また困っている時に頼りになる上品な用心棒なのだ。
これだけでも戦隊もののキャラ設定として有効である。
綾ママはどっしりとしたおっかさんタイプ。厳しく優しく面倒見がよくちょっと抜けたところもある。
三人娘は長女=一番の美女、しっとりとして真面目。次女=ハーフということもあり気が強くて喧嘩早い。シャキシャキとした行動派。案外義理堅い。三女=可愛さが売り物と心得ている。おっとりとしているように見えて実は一番こすっからい。
というようにキャラ付けが物凄くはっきりしていてわかりやすいのだ。
彼らが戦うのは魑魅魍魎(という名のおっさんたち)だがそこにも様々な愛憎もある。
戦場は「ナーロッパ」ではなく「銀座」でありそこではレベルアップするための駆け引きがあるというわけだ。
戦利品はむろん「金」である。
しかしこの戦場は「キリがない」
その日その日、その夜その夜で何かが起こるけどそれらがひとつひとつ何かになるわけではないのだがその積み重ねは確実に彼女たちの力となっていく。
「ゆーとぴあ」という店の名のとおりにこんな店がこんな女性たちがいたらいいなあ、という男たちの理想を描いた作品なのだろう。
そして千賀を思うふたりの男たちも男の理想として描かれる。
とにかく「夜の町の話」というよりは「戦う女どもの物語」として読んでいる。
とはいえ私はよく知らないのだが原作の真樹日佐夫氏はそもそも武闘派作家なのだから当然といえば当然なのだろう。
ところで語尾がやたら強くて「だねッ」というのがどうしても『ちいかわ』の武闘派ラッコ先輩を思い起こさせる。武闘派は語尾を「ッ」しないといけないのか。
さらに今更だけど上村一夫の絵の上手さに惚れ惚れとしてしまう。
前回までの激動の作品たちと違って部屋の中の構図が多いのにもかかわらずダレずに読める。
物語の中で「一年以内に気持ちを決める」的な約束が繰り返されるのも緊張感を持たせる手法なのだろう。
実際にはこんなこと言われてもなあ、という気はするが物語の作り方としてはとてもうまい。
という感じでどんどん読み進めているのだけど上村美女の横顔の鼻の美しさに見惚れてしまう。
上村氏は女性の鼻がとても好きだと(鼻の穴、ということだが)書かれているのを見たがさすが鼻が美しい。
そのせいで美女の鼻の形が皆同じになってしまうがそれはほぼどのマンガ家にもいえることだから仕方ない。
ここまできりっとした鼻を持つ日本人はそうそういないだろう。
惚れ惚れする鼻の形である。
さて「ゆーとぴあ」にはニューフェイスたる桜子が参入しこれまで末娘として甘えていた遥が一つ上のお姉さんとなることで波乱がおきる。
そこにこれまでの客にいなかった若きニューヒーローたる野球選手青戸が登場する。
どうなるか?