

1976(昭和51年)年1/1・15号~77年7/21号「漫画エロトピア」
『淫花伝』四巻 1・2巻は「阿部定」3巻は「高橋お伝」4巻は「本牧お浜」を主人公にしている。
正直、「阿部定」「高橋お伝」と読みすすめて今回は記事にせずにおこうかと思ったが、4巻「本牧お浜」がとても良かったので気が変わる。
これは記しておきたい一作でありました。
ネタバレします。
「本牧お浜」
それを読むと本作以降のお浜さんの人生があるがあくまでも本作は「本牧でのお浜」の作品となっている。
舞台はほぼ大正時代であろう。横浜本牧。外国船の船員たちで大賑わいの「桜ホテル」
お浜はそこの人気娼婦なのだ。
とにかくお浜さんが魅力的である。
ピアノと英語とドイツ語が得意でゲーテとシェイクスピアについて語り、同じ娼婦たちの面倒見が良くて助けるためなら稼いだお金をぱっと使ってしまうお浜さん。
娼婦たちもみなお浜に憧れている。
そして外国語を得意とするボーイの健治はそんなお浜に恋している。
一種の理想郷としての売春宿の物語である。
性交対決をしたり泥棒に同情したりボーイの健治との淡い恋話が起きたりというノスタルジーともいえる逸話の後、検診日にお浜が性病を伝染されたことが発覚しお浜は仕事を辞める決意に至る。
療養してまた戻ってくればいい、という忠告に「もう元の本牧お浜じゃないんだわ」というお浜さんの論理はよくわからないがもう向こう見ずではいられなくなった、ということなのだろうか。
wikiを読むとこの物語は”戦前”までのようでその後お浜はバーを経営し1969年(昭和44年)73歳で強姦殺人にあい死亡している。犯人は特定されていない、と記されているが73歳で強姦???!!!されてしまうとは、不謹慎だがその年齢でもまだまだ男性を惹きつける色香があったのだろうなあと思ってしまう。(こういう書き方はいけないのだが)
本作を読んだ後では犯人は健治君なのではとまで思ってしまう。
1巻から読んでしまうと「阿部定」「お伝」でもういいやとなってしまいそうだがむしろ「本牧お浜」を読んでほしい。
横浜ならではの明るさなんだろうか。