2010年「東映」
wowowオンデマンドにて鑑賞しました。
ネタバレします。
本作もまた『閃光のハサウェイ』テロリスト参考作品として鑑賞。
『226』に引き続き本作も「なぜここに至ったのか」の説明なく「桜田門外の変」に突入する。勉強してから観ないと何が何だかよくわからないかもしれない。
日本のテロ行動には確固たる様式美があり、ごっこ遊びをするにはちょうど良いがなんとも不思議な気がする。
激しい雪の日、というのもテロの様式になっているようだ。
少しだけ明治維新をかじった自分としてはあの時期最も悲惨な目にあった藩の一つだと思う。もうひとつは無論会津藩。
ところが明治維新の際、薩長が基盤としたのは水戸学であるというのも皮肉だが薩長はだからこそ水戸藩を追い詰めたのだと思っている。
水戸藩はそれまでなかった水戸藩からの将軍を初めて出す、というのも江戸時代の終りを運命づけている。
本作は大沢たかお演じる関鉄之介が妻子と愛人を残しいわゆる逃亡の旅をしていく物語になっている。
原作者は江戸幕府崩壊と大東亜戦争の敗戦を重ねて構想したらしい。
とはいえ江戸幕府崩壊は薩長が敵であり、大東亜戦争は薩長軍部が負けたという物語になるのだからそれなら薩長の主人公にした方が対比として明確になるようにも思えるが、「負けた」という点で重ねているのは人それぞれとしか言えない。
水戸脱藩浪士が二階から跳び降りて「足をやられた」というんだけど自分で跳んだんだから「足をやった」なのにさらに茶屋の店先で腹切りをしようとしたら「汚れる」と主人に言われて違う場所に歩いていくのがすべてを現しているようだ。
逃げ場がどこにもなくなっていく主人公を憐れに思うのか、滑稽に思うのか。
やはりテロリズムは虚しい。