ガエル記

散策

『完全犯罪クラブ』バーベット・シュローダー/ライアン・ゴズリング出演

2002年「ワーナー・ブラザース」

突如、映画鑑賞月間に入ってしまいます。

映画を色々観たくなったのだけどアマプラ&wowowではまったく埒が明かず急遽U-NEXTに加入することに。

なので当分映像鑑賞記事になる予定です。

今回はライアン・ゴズリング目的での鑑賞です。

 

 

ネタバレします。

 

 

監督のバーベット・シュローダーについてはまったく知らず。

フィルモグラフィによれば監督だけでなく製作・出演もしているとみられる。

監督作品も見知ったタイトルがないが明らかに犯罪ものが多いのがわかる。

なので本作も監督の好みに従ったものだろう。

本作の説明として「レオポルドとローブによる事件を題材としている、とありこれはあのヒッチコック『ロープ』の題材でもある。

というのでおおよその筋書きは見えてくる。

 

映画は非常に鑑賞しやすくわかりやすい巧みなエンターテインメント作品である。

とはいえ殺人をいわばゲームとして行いその場面を描写するものなので安易に愉快な作品として勧めることはできない。

その上に主演サンドラ・ブロックの過去の性暴力がトラウマとして被さってくる構成なのでよりおぞましい作品になっている。

 

ヒッチコック『ロープ』のジェームズ・スチュワート役をサンドラ・ブロックが演じているのだが正直に言って「彼女は必要なのかな」という気持ちになってしまう。

サンドラは主演ながら製作にも名があるのだ。ということはこの作品は彼女のため、彼女が演じる女性刑事のために作られているのだろう。

つまり「過去に夫から過激な暴力を受け今もなおその身体に傷が残るヒロイン・キャシーはその記憶がいまもなお消え去ることはない。

それゆえに女性被害者が過激な暴力を受けた犯罪に異常な執念を見せてしまう」という設定になっている。

サンドラ氏はそれほどにこの映画を製作したかったのだろう。

だがそれゆえにヒッチコックではシンプルに訴えてくるテーマが本作では分散してしまっているのではないか。

さらにそもそもの「レオポルドとローブ事件」でふたりは同性愛関係でありヒッチコック『ロープ』でさえその関係性は感じられたのだが本作では匂わせながらもなぜかここでも謎の少女を間に挟むことでその関係性を薄めてしまっている。

 

さて目的のライアン・ゴズリングはどうだろうか。

彼はこの時二十歳そこそこであるが本作では相棒のジャスティン役のマイケル・ピットと共に互角の犯罪者役を演じている。

彼の役は富裕な家のぼんくら息子で悪事を働いても親に助けてもらえる、という上で退屈な日常に刺激を求めている陽キャボンボンである。

陰気なクラスメイトに犯罪の才能を見つけ彼はジャスティンと犯罪の相棒になる。

ストーリーや演出はライアンの責任ではないがそれにしてもこの役はライアンにはちょい無理だったのではないかなと思ってしまう。

それは当時本作を観ておらず20年以上経っている今の彼を見ているからそう思うのか、もはやよくわからない。

なんとなく甘ったれたボンボンに見えない・・・のではないか。

マイケル・ピットの方は合っているように思えるがもしかしたらライアンもこっちの役が良かったのかもしれない。

かなり頑張ってワイルドなボンボンを演じている、としか見えず苦笑してしまうのだ。

 

というライアン・ゴズリング目的映画鑑賞の第一歩はこんな感じだった。

と言っても彼が出演している映画は彼目的ではなくすでに『ラ・ラ・ランド』『ファーストマン』は鑑賞済みである。