2011年「フィルム・ディストリクト」
今回のゴズリング映画鑑賞では初の主演ゴズリング映画作品である。
ネタバレします。
本作の感想評価は難しい。
私的にはあまり良い映画とは言いたくないのだがゴズリング演じた名無しのドライバーは嫌いにはなれない。
なんというのか。
「男ならこういう男になってみたい」という映画は昔から繰り返し作られてきたと思う。
本作もそういう映画なのでは、と思ってしまう。
女である私はあまり憧れはしないのだけどたぶん自分も男であったら「こういう男になりたい」と憧れてしまうのではないかと思ったりはする。
私がすぐ重ねてしまったのは白土三平『カムイ外伝』のカムイである。
『カムイ伝』のカムイではなくあくまで『カムイ外伝』のカムイである。
物凄い身体能力を持ち寡黙。抜け忍であるカムイは常に追手から逃れ旅をしている。
優し気な容貌ながら必要があれば殺人をいともたやすく行う。
そして弱き女性を守りたいという心を持っている。
例えば『カムイ外伝』の「変身の色」の舞様に対するカムイのような佇まいを本作のドライバーに重ねてしまう。
そのカッコよさは男のエゴイズムでしかないかもしれない。かっこいい男の夢を見る男の戯言にも思えるが私はちょっと許してしまうのだ。
引き続き本作と『カムイ外伝』を重ねるがカムイが目が見えなくなりとある農村でいわば奴隷となって働かされるというエピソードがある。
村の子どもたちには好かれひとりの娘はカムイを好きになってしまう。
だが、村を襲ってきた盗賊たちを残虐なほどに殺していくカムイを見て子どもも娘も叫び声をあげて逃げてしまうのだ。
まさか、この映画『カムイ外伝』を下敷きにしてるとか。
そんなことはないいだろうがカムイに惚れ込んでいた私はそっくりなこのドライバーを嫌いにはなれない。
ゴズリングは続けてレフン監督作品で主演している。