2023年「ワーナー・ブラザース」
タイトル、出演:ゴズリングとは何事か、主演:マーゴット・ロビーを書くべきだろとお怒りの向きもあるでしょうが本記事、ゴズリング映画鑑賞シリーズなのでご容赦を。
前回もう少し『ファースト・マン』を続けて観ようと思っていたのですが考えていくうちに先に『バービー』を早く観ねばという気持ちが高ぶり本作鑑賞を急ぐことにしました。
そうしてよかったです。
ネタバレします。
最近は映画を観るのも集中力が続かず特に前回の『ファースト・マン』ではまったくのめり込むことができず気持ちが散乱していた。これもみな年を取ったせいなのだと自分に失望していたのだが、本作鑑賞は自分でも驚くほど集中して観てしまった。
そうか、映画作品の先が見えてしまうから集中できないのであって「どうなるの?」と思う映画には簡単に集中してしまうのだ。
とはいえ本作『バービー』には全く期待していなかったのだ。
というか、今回の”ライアン・ゴズリング出演映画鑑賞”を思いつかなければ観ることなしに人生を終えたかもしれない。
「バービーの映画?興味ないなあ」というのが本音だった。
「なんか、フェミニズム主張映画なんでしょ。うるさそうだなあ」という拒否感があってもっと早く観ることはできたのだが無視していたのだ。
今回も寸前まで観たくなかったししかも観初めて冒頭の『2001年宇宙の旅』パロディで女の子たちが人形を破壊する場面では目的がなければそこで鑑賞止めていたかもしれない。
同じ人がいたらもう少し先まで観てほしい。その先から変わっていくのだから。
「バービーランド」(バービーワールドと書かれているのだが)の人形生活にくすっと笑え少し気分を変えることができたらその先ついにバービーが人間界に乗り込む頃にはのめり込んでしまっているだろう。
ほんとうにバービー人形を思わせてしまう完璧な美貌とスタイルを持つマーゴット・ロビーに見惚れながらバービーが背負わされた「女性の価値観」を学び体感していく。
「バービーランド」で幸福な毎日を送っていたバービーはある日突然「死ぬこと」を考え落ち込んだりさらには「かかとが落ちてしまう」という異変を感じ怯える。
ランドの外れに住むヘンテコバービーに助言されバービーは「自分の持ち主」を探しに人間界へと向かうのだ。
この時願いが叶わず不満なボーイフレンドのケンが同行する。
ケンはバービーランドではしょせんバービーのオマケでしかなかったが人間界では「男たちが世界を牛耳っている」と知り俄然バービーランドの男たちの蜂起をけしかけようとする。
バービーは自分の持ち主を探していた。
それはサーシャという少女だったが彼女はすでに人形やおもちゃを捨て去っておりさらには「バービーこそが女性の地位向上をさせなかったファシストだ」という考えを持っていた。バービーはそれを知って衝撃を覚える。
だがサーシャの母グロリアはかつてバービーに夢中になっていて今でも娘が捨てようとしたバービー人形をこっそり抜き取っていた。
娘は反抗期で以前のように愛情を見せてくれず仕事は退屈な案内係であるグロリアは娘のバービー人形を使って空想したり絵を描いたりしてストレスを和らげていたのだった。
このグロリア&サーシャ母娘とバービーが手を組んでケンが立ち上げた「バービーランドにおける男革命」を阻止しようと戦うのである。
「バービーランド」の男革命は現実社会のフェミニズムを反転した皮肉である。
それがなんとも滑稽なのはフェミニズム自体も皮肉に笑っているのだ。
怒涛の展開に笑ったり涙ぐんだりと鑑賞者は大忙しである。
そしてラスト。
人形であるバービーが「人間になって人間社会で生きていきたい」というやはりアメリカ映画らしいものである。
その最後はバービーが妊娠した?と思わせる衝撃的な告白で終わる。
(性器はなかったのでは?」
唸らされるラストだった。
本作を絡め今まで観てきたライアン・ゴズリング映画感想も書いてみたいが今日はここまで。