2008年「20世紀フォックス」
昨日鑑賞した『地球の静止する日』のリメイク。
リメイク映画は大概「なんだかな」的なものが多いという印象があるが本作はマジできっちりリメイクしているという感があり感心しました。
ネタバレします。
「横山光輝『マーズ』は『地球の静止する日』と似ている」というコメントをいただいてからの『地球の静止する日』再鑑賞そして今回の『地球が静止する日』初鑑賞になったのだが本作を観ていると様々な日本の特撮ドラマ・マンガ・アニメと重なってきた。
もしかしたらスコット・デリクソン監督かなりの日本SFオタクなのではないかと思ったりする。
冒頭、本作は『地球の』にはなかった雪山場面から始まる。
ここで宇宙人「クラトゥ」はひとりの登山者との接触をし彼の姿を模倣したと思われる。
このエピソードで思い出してしまうのは『ウルトラセブン』のセブンがひとりの地球人の男の姿を模倣したという設定だ。
セブンはその男の「自己犠牲」の精神に打たれたのだという。
本作は『地球の静止する日』のリメイクでありながらウルトラマンン・ウルトラセブンのイメージとかなり重なってしまう。
登山者の男が「自己犠牲」を示すことはないがその後にクラトゥが出会うヘレンとジェコブとの交流によってふたりの感情・愛と自己犠牲の精神にクラトゥ自身も共鳴していく。
クラトゥの仲間である中国人男性も「この星の種族は愚かだが私は好きになってしまったんだ」と打ち明ける。
「好きになってしまったので助けずにはおけない」という単純な感情が本作のクラトゥを動かしてゆく。
本作は骨格としては前作『地球の静止する日』をほぼ完全に網羅していると思えるのだが精神的にはかなり日本的(アジア的というのかよくわからない)に感じる。
クラトゥの演者も前作では極めて西洋的なイギリス人俳優マイケル・レニーだったが本作はアジア的な要素が強く感じるキアヌー・リーブスとなったことで一層東洋的なイメージを持つ作品になったのではないか。
ヒロインのジェニファー・コネリーも黒髪で細身のせいでなんとなく東洋的なのだ。
前作を下敷きにする、という枠組みを外さなかったことで本作はある意味型どおりのシンプルなSFではあるがそれは悪いことではない。
よくここまで余計な話を入れずにまとめる勇気があったものだと感心してしまう。
ゴートも多少大きくなっただけでほぼ同じデザインという思いきりの良さ。
クラトゥがマクドナルドに車をつけるところはちょっと笑ってしまった。コマーシャル?
『マーズ』と似ているかどうかは・・・これはやはり『マーズ』をもう一度読まねばならないかなあ。