ガエル記

散策

モーリス・ベジャール振付≪第九交響曲≫『ダンシング・ベートーヴェン』アランチャ・アギーレ

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アマゾンプライムにて鑑賞。

モーリス・ベジャール振付によるバレエ『第九交響曲』東京公演。東京バレエ団ベジャールバレエ団そしてイスラエルフィルハーモニーの共演となる舞台の練習風景のドキュメンタリーです。

 

まったく期待せず少し覗いてみよう程度でクリックしたのですが観始めた途端引き込まれてしまいました。

ダンサーたちの身体の美しさ振付の妙にも見惚れますがそこに存在する考えに引き込まれていってしまうのです。

 

とんでもないことですが長年年末になると聞いてきたベートヴェン「第九」の歌詞が「すべての人は兄弟だ」という内容であることを知らないでいました。

聞いたことはもしかしたらあったのかもしれませんが心に残らずにいたのかもしれません。

 

というのも「人類は皆兄弟だ」という言葉は使われすぎてすっかり陳腐になってしまい私は意味を深く考えずにいたのかもしれないのです。

しかしベートーヴェンはシラーの詩をもとにこの「第九」を作曲したのですからベートヴェンはその言葉に深い意味を感じ表現したのは間違いないのです。

 

ベジャールバレエ団はまさしく多様性に富んでいて様々な人種が存在しています。

「ダンスに人種差別はない」

「どんな色の人とも手を取り合い輪になって踊るのです」

ベジャールの思想は線ではなく円なのです」

 

現在も人種差別やいろいろな差別が人々を苦しめ、自分自身も苦しめています。

日本では年末に必ず歌われてきたこの第九の合唱。

この歌の大切な思いを考えてみようと思います。