歴史
1983年1月6日号 - 1985年5月30日号「文春コミックス 他」 何度も読んだ本作ですが、昨日までの読書で『細雪』と本作『アドルフに告ぐ』が同時期に神戸を舞台にしていると気づきまた読み返したくなりました。 本作は手塚作品の中でも複雑で難しく読み落として…
谷崎潤一郎小説はこれまでいくらか読んでみてもそれ以上ハマる感じはなくてこの『細雪』にまでたどり着いていなかったのだが今回実践中の「近代日本作品を読む・観る」でやはり無視できない感じがあった。 特に今現在、世界が不穏な予感を偲ばせる中読むと谷…
ネタバレします。 「術」 明和の頃、筑波山の道然は弟子・小松を連れて里に下り茶屋に入った。 茶屋の娘があまりに可愛いので小松はちょっかいを出してしまう。 ところが茶屋の娘は小松以上の術の使い手であった。 簪を蛇に変え小松を捕らえてしまう。 師匠…
ネタバレします。 「吉良供養」上・下 この本の一番の読み物であろう。 あの『忠臣蔵』を吉良上野介側から観た考察マンガ作品である。 まず冒頭に 「大義」が殊更物々しく持ち出される時人が大勢死ぬ。快挙とも義挙ともはた壮挙とも云われる義士の討入はまぎ…
本作が杉浦日向子デビュー作という。 なんというデビュー作だい。 ネタバレします。 「虚々実々 通言室の梅」 武士なのにも関わらず商家の若旦那という風情で遊郭を訪れた藤森はすぐに太鼓持ちに見破られてしまう。 それをなんとか誤魔化して中に入ったもの…
1983年「双葉社」(のち「ちくま文庫)) ネタバレします。 「袖もぎ様」 手鏡で外の様子を見ている箱入り娘。 見ているのは店の前をいつも通る若者であった。 冒頭から娘の後ろ姿が描かれる。 紙の結い方、飾りそして襟首の細さ初々しさあどけなさ。 そして…
ネタバレします。 其の二十五「心中屋」 これがまたなんともおもしろい。 若い娘が血だらけで倒れその側に遺書らしきものが。 母親は泣いてとりすがるが娘は血だらけのままむくりと起き上がり「おっかさん」 昨夜死ぬつもりで歩いていたら通りすがりの男に「…
ネタバレします。 其の二十一「愛玩」 天衣無縫な娘の話。 男でも女でもこんなお嬢さんに惹かれてしまうんだろう。 でもそれはほんとに犬猫みたいな可愛さがあるからなのだろう。 そういう風になりたいと思ってもなれるものでもなくその演技をしているのかも…
ネタバレします。 其の十六「火焔」 アニメ映画でも使われていたこのエピソード。 「火事と喧嘩は江戸の華」の「火事」のほうである。 お栄は「火事」と聞くと矢も楯もたまらず駆け出してしまうのだ。 最初のコマ、この鐘は「カンカンカン」だと思ってたら「…
ネタバレします。 其の十二「矢返し」 矢場の女である”お時”は尻を触ってくるような野郎には容赦はしない。 が、姿の良い若侍に好意を持っていた。 若侍との逢瀬でときめくお時に若侍は「家に帰ろう千草」と告げる。 なんと若侍はお時の異母兄だったのだ。 …
ネタバレします。 北斎の女弟子井上政女を描く。 色っぽい美女政女はなんとなく作者の杉浦日向子氏を彷彿とさせる佇まいである。 ご本人、自分をこう思っていたのか、それともたまたま似てしまったのか。 作者自身がヒロインよりセクシー美女という凄さよ。 …
で、最初からまた読み直します。 ネタバレします。 其の一「番町の生首」 文化十一年・江戸 葛飾北斎五十五歳 娘・お栄二十三歳 池田善次郎(渓斎英泉)二十三歳 私にはわからないがそれでも書かれる江戸言葉が小気味よい。 凄まじく散らかった北斎とお栄の…
1983年「漫画サンデー」 本作を原作とするアニメ映画は鑑賞済みだが本作は初読みです。 ネタバレします。 そのアニメ映画に対する感想はもう記憶が定かではないが主人公のお栄のキャラクター造形(外見も内面も)をはじめストーリーも世界観も「悪くはないけ…
序章 「増殖するシャーマン」 1 モンゴル・ブリヤートという悲劇 「国民国家(ネーションステート)とは近代が生み出した最大の《呪術》だった。 という文章から始まる。 近代そして現代でもその呪術は解けてはいない。むしろそれは複雑に執拗にからみつい…
ネタバレします。 《第130話◎一木支隊》 昭和17年(1942年)8月18日午後11時 ガダルカナル島に到着した一木支隊は米国に占領された飛行場の奪回へ向かう。 大本営は敵の数は二千人と見積もっていた。 これを知ったラバウル第17軍司令部、百武晴吉は「その見…
ネタバレします。 《第125話◎次はどこを攻める》 真珠湾奇襲攻撃以降、日本海軍は、いや日本陸海軍は連戦連勝を続けた。 山本五十六は「米国に反攻の機会を与えず勝って勝って勝ち抜いて敵を圧倒し続ける、それ以外にない」と断言した。 が、日本全土各地にB…
最終巻です。 ネタバレします。 美しく気高いマルゴは最期までアイデンティティを失わなかった。 自我を持ち続けた女性だった。 彼女は母后カトリーヌに厳しく躾けられ母を怖れ続けた女性で、だからこそ萩尾望都はマルゴを描いたと思われるのだが作者自身の…
うるわしい『王妃マルゴ』もついに七巻となってしまいました。 ネタバレします。 マルゴはナヴァルのアンリをベアルンに残しひとりフランスに戻る。 そしてサパン、今はジャックと呼ばれている我が子とついに再会する。 ジャックは父親かと思っていたアンリ…
さすがに表紙になることはないがやはり歴史的に一番のヒロインはなんといってもカトリーヌ・ド・メディシスでしょう。 彼女の表紙は・・・・無理ですかねえ。 ネタバレします。 シャルルが24歳で死去。 アンジュー公アンリはポーランド女王に言い寄り宝石類…
ではマルゴ自身をどう思うのかと言えば強く惹かれます。 一般的な歴史としては派手な男性遍歴と謳われてしまう彼女ですがこうして萩尾望都のマンガとして描かれれば純粋に愛を求めた女性として共感できるし魅了されます。 ネタバレします。 五巻の冒頭は萩尾…
アンジュー公アンリ。なんやこいつ。むかつくヤツ。 しかし物語には絶対必要なヤツなんよな。 ネタバレします。 そんなアンリに対しマルゴは嫌悪を激しくぶつける。 マルゴがはっきり文句を言う女性なのが良いのだなあ。 一方、シャルルはコリニーに上手く言…
なぜシャルルが一番好きなんだろう。よくわからん。 ネタバレします。 マルゴの美しさは輝くばかりとなっていく。 ギーズとの恋は秘められたものだったがふたりの間でより強くなっていた。 母后カトリーヌへの怖れは変わらないがスペイン語やラテン語が得意…
アンリ・ド・ギーズ。 亡き父の仇を討つために自らの顔に向こう傷をつける。 そんな豪放磊落な男にマルゴは強く惹きつけられる。 ネタバレします。 マルゴたちは母后カトリーヌに従いフランス一周の旅に出る。 ところで私はアンリ・ド・ギーズよりシャルルが…
「月刊YOU」2012年9月号~2018年11月号→「Cocohana」2019年1月号~2020年2月号 16世紀フランス。 後に王妃マルゴとなるマルグリット・ド・ヴァロワの一生が描かれる。 カソリックとプロテスタントの対立が軸となる。 ネタバレします。 王妃マルゴ。マルグリ…
ネタバレします。 冒頭の丑久保陶兵衛とその妻のエピソードが怖くて一番記憶に残ってしまった。 本書の熊菱という蘭方医に臨月の妻を診せたところ「すぐに産ませた方が良い」と言って薬を飲ませたが生まれる気配はなく妻は苦しみだした。 慌ててその医者は陰…
ネタバレします。 裕仁は良子に話す。 「日本人とドイツ人は似ていると言われている。堅実で勤勉で几帳面で頑固で組織愛に満ちている。形式を重んじあまり外交的でないところも似ているらしい」 良子は「だから日本はドイツと手を組んだのですか」 「だから…
泥沼に入っていく。 ネタバレします。 昭和13年1月 近衛文麿首相が「爾後国民政府を対手とせず」という声明を出す。 後に裕仁はこの声明をどういうつもりで発したのか、と問うが近衛は「私自身南京陥落で浮かれていたのでしょうか。自分でもよくわからず悔や…
ネタバレします。 昭和12年1月25日午前1時40分宮城 宇垣一成参内。天皇に内閣組閣を命じられる。 これを聞いた石原莞爾は大いに嫌うが梅津美治郎は「軍部大臣現役武官制を使えばいいじゃないか」とあっけなく言う。軍部大臣は現役の軍人に限定する制…
おかわいそうです。 ネタバレします。 2月27日午前3時50分戒厳令公布。 満洲国を創った石原莞爾が急遽戒厳司令部の責任者に任命される。 まずは天皇陛下に奉勅命令を出していただく。反乱部隊は直ちに原隊に戻れの奉勅命令だ。 午前8時45分。杉山元参謀次…
この点目の陛下が大好きです。 右の方が鈴木貫太郎さん。 ネタバレします。 安藤輝三が歩3に帰ると村中孝次が来ており「眞崎甚三郎閣下が教育総監を更迭された」と知らせた。「これは間違いなく永田鉄山軍務局長を中心よして統制派による我ら皇道派弾圧の陰…