ちょっぴりほっこりだった前巻とうって変わって大きな変化が生まれる。
ネタバレしますのでご注意を。(上の文もネタバレではある)
董承の血判状に名を連ねた吉平。
曹操の侍医でもある名医吉平が企んだのは頭痛持ちの曹操の毒殺。自分が施す頭痛薬に毒を仕込むことだった。
だがこの計画を聞いた董承の下男の密告ですべて曹操の知るところとなる。曹操は暗殺計画に加担した者の一族郎党をことごとく捕らえ斬殺した。その数は七百人にのぼった。
曹操暗殺は帝の密詔からとはいえ帝を処刑することはできない。そうすれば国中の反感を買うのは目に見えているからだ。
しかし加担した西涼の馬騰と徐州の玄徳はそのままにしてはおけない。曹操は直ちに徐州を攻めんと二十万の兵を差し向けた。
徐州では玄徳が暗殺計画の失敗を知る。そして曹操軍二十万が向かってきたと伝えられ袁紹に救援の手紙を書く。
しかし袁紹はお気に入りの五男が急病となり危ない状態にあった。側近が「今こそ曹操を討ちとり天下を手に入れては」と進言しても袁紹は子供が心配で気が進まないのだ。
側近は「惜しいことを」と愚痴るがこの時代としては袁紹、子供思いではないか。まあその辺で天下を取れなかったのかもしれないが結局曹操も玄徳も子供への愛情の薄さで存続を絶たれていると思えるからね。
さてここで珍しくイライラしている玄徳を張飛が諫めて奇襲計画を勧めるのだが結局この計画で三兄弟の運命が分かれてしまうのだよなあ。
とはいえそのせいでつながる運命もまたあるのだからくよくよしても仕方ないのは確か。
曹操陣では到着した途端は強風で旗が折れ縁起でもない、と曹操自身がつぶやくのだが部下はこれを「夜襲の敵意在り」と占って曹操も「天の戒めか」と悟る。
そのために張飛が計画した奇襲は上手くいかなかったのだ。曹操はあらかじめ夜襲を警戒させ準備させたのだった。
うーむ曹操って神に愛されてる。
玄徳は「引けっ。ここで死んではならん」と叫び逃走する。しかし逃げ落ちた先の小沛も徐州の城もすでに曹操軍の手に落ちていた。
更に追われた玄徳は張飛とは別行動で敵陣を突破し逃げ続けた。
徐州を手に入れた曹操は陳父子に「お前たちはこの土地の名家だ。徐州の民衆をなだめ落ち着かせるならば罪はすべて許す」と告げる。
部下らの報告で玄徳の姿は見つからず関羽の立てこもる下邳の城は健在と知る。
部下たちは関羽を討ちとる計略を進言するが曹操は「ただし関羽を殺さず生け捕ってもらいたい」と言い出す。これに部下は「殺すのさえ大変なのに生け捕るとなるとどれほどの犠牲者が出ますやら」と渋る。
ここに口を挟んだのが張遼だった。
張遼は関羽と戦場でよく渡り合い気性を知っていた。それを利用して口説いて見せるというのだ。
この言葉に曹操は喜ぶ。
いつそういうお気持ちになったのかしらん。
張遼の「関羽生け捕り作戦」は着々と進む。(なんだか猛獣でも生け捕るような)
わざと関羽の城に逃げ込ませた兵たちによって関羽は玄徳が行方知れずと聞き心配する。
曹操が欲しがるだけあって美形の極み。おひげふわふわ。
ここでの相手が夏侯惇なの楽しい。
この顔もいいねえ。
こうして関羽は夏侯惇におびき出され深入りして城に戻ろうとするがあらゆる場所に伏兵がおり下邳の城はすでに落とされてしまった。
関羽は最期を感じ兵たちに休息を与え明日の夜明けに潔く打って出ようと伝える。
ひとり物見をしながら考えていた関羽に近づいてきたのが張遼だった。
張遼は下邳の城にいた玄徳の妻子の無事を伝える。関羽はそれでも明朝潔く討死する、と言い放つ。それを聞いた張遼は笑い出し「ここでお主が死すれば三つの罪が数えられる」と言い出したのだ。(こういう言い方かっこいい)
どきっとする関羽。頭良いからその一言ですべてわかったのね。張遼は「桃園の誓い」を破ることになる、という。なんで知ってるのか?
二つ目は主君の妻子を任されながらその妻子を見届けず自分だけが死を選ぶのは英雄だろうか。
ぐうの音も出ない関羽。張遼は淡々と関羽に対し死を選ばず命を長らえ玄徳の消息を知り妻子の安全を計り忠義をまっとうなされたら、そのお心になられたら拙者がうまく取り計らい申そうと告げるのだ。
(曹操もだけど張遼さんも関羽がここで死ぬことを勿体ないと思ったんだろうなあ。ぐっすん)
よかったあ、関羽の心が動いた(知ってるけどさあ)
しかし関羽は「それならば三つの条件がある」と言い出す。
ぐぬぬ。偉そうなヤツ。
しかし曹操は
と喜ぶ。「漢すなわち余だ」とも言うんだけどw
二番目はいとたやすい、が三つ目の「玄徳の消息がわかればいつでも立ち去る」というのは困る、と渋る。しかし張遼の「殿が玄徳以上に関羽に目をおかけなされば」という言葉に納得して関羽の条件を飲む。
しかし関羽はさらに玄徳の奥方に話しておきたいので曹操軍を三十里引かせてくれとまで言い出す。曹操はこれをも承諾したのである。
www
横山先生がここを大きなコマで描かれているだけで満足です。
この頃玄徳は悲惨な逃亡生活を続けていた。野に伏し野ネズミや草の根を食べ袁紹の冀州へと向かっていたのだ。
都に来てから関羽が毎日読書をして暮らしているというのを聞き
ちょっぴりほっこりだった前巻とうって変わって大きな変化が生まれる。
ネタバレしますのでご注意を。(上の文もネタバレではある)
董承の血判状に名を連ねた吉平。
曹操の侍医でもある名医吉平が企んだのは頭痛持ちの曹操の毒殺。自分が施す頭痛薬に毒を仕込むことだった。
だがこの計画を聞いた董承の下男の密告ですべて曹操の知るところとなる。曹操は暗殺計画に加担した者の一族郎党をことごとく捕らえ斬殺した。その数は七百人にのぼった。
曹操暗殺は帝の密詔からとはいえ帝を処刑することはできない。そうすれば国中の反感を買うのは目に見えているからだ。
しかし加担した西涼の馬騰と徐州の玄徳はそのままにしてはおけない。曹操は直ちに徐州を攻めんと二十万の兵を差し向けた。
徐州では玄徳が暗殺計画の失敗を知る。そして曹操軍二十万が向かってきたと伝えられ袁紹に救援の手紙を書く。
しかし袁紹はお気に入りの五男が急病となり危ない状態にあった。側近が「今こそ曹操を討ちとり天下を手に入れては」と進言しても袁紹は子供が心配で気が進まないのだ。
側近は「惜しいことを」と愚痴るがこの時代としては袁紹、子供思いではないか。まあその辺で天下を取れなかったのかもしれないが結局曹操も玄徳も子供への愛情の薄さで存続を絶たれていると思えるからね。
さてここで珍しくイライラしている玄徳を張飛が諫めて奇襲計画を勧めるのだが結局この計画で三兄弟の運命が分かれてしまうのだよなあ。
とはいえそのせいでつながる運命もまたあるのだからくよくよしても仕方ないのは確か。
曹操陣では到着した途端は強風で旗が折れ縁起でもない、と曹操自身がつぶやくのだが部下はこれを「夜襲の敵意在り」と占って曹操も「天の戒めか」と悟る。
そのために張飛が計画した奇襲は上手くいかなかったのだ。曹操はあらかじめ夜襲を警戒させ準備させたのだった。
うーむ曹操って神に愛されてる。
玄徳は「引けっ。ここで死んではならん」と叫び逃走する。しかし逃げ落ちた先の小沛も徐州の城もすでに曹操軍の手に落ちていた。
更に追われた玄徳は張飛とは別行動で敵陣を突破し逃げ続けた。
徐州を手に入れた曹操は陳父子に「お前たちはこの土地の名家だ。徐州の民衆をなだめ落ち着かせるならば罪はすべて許す」と告げる。
部下らの報告で玄徳の姿は見つからず関羽の立てこもる下邳の城は健在と知る。
部下たちは関羽を討ちとる計略を進言するが曹操は「ただし関羽を殺さず生け捕ってもらいたい」と言い出す。これに部下は「殺すのさえ大変なのに生け捕るとなるとどれほどの犠牲者が出ますやら」と渋る。
ここに口を挟んだのが張遼だった。
張遼は関羽と戦場でよく渡り合い気性を知っていた。それを利用して口説いて見せるというのだ。
この言葉に曹操は喜ぶ。
いつそういうお気持ちになったのかしらん。
張遼の「関羽生け捕り作戦」は着々と進む。(なんだか猛獣でも生け捕るような)
わざと関羽の城に逃げ込ませた兵たちによって関羽は玄徳が行方知れずと聞き心配する。
曹操が欲しがるだけあって美形の極み。おひげふわふわ。
ここでの相手が夏侯惇なの楽しい。
この顔もいいねえ。
こうして関羽は夏侯惇におびき出され深入りして城に戻ろうとするがあらゆる場所に伏兵がおり下邳の城はすでに落とされてしまった。
関羽は最期を感じ兵たちに休息を与え明日の夜明けに潔く打って出ようと伝える。
ひとり物見をしながら考えていた関羽に近づいてきたのが張遼だった。
張遼は下邳の城にいた玄徳の妻子の無事を伝える。関羽はそれでも明朝潔く討死する、と言い放つ。それを聞いた張遼は笑い出し「ここでお主が死すれば三つの罪が数えられる」と言い出したのだ。(こういう言い方かっこいい)
どきっとする関羽。頭良いからその一言ですべてわかったのね。張遼は「桃園の誓い」を破ることになる、という。なんで知ってるのか?
二つ目は主君の妻子を任されながらその妻子を見届けず自分だけが死を選ぶのは英雄だろうか。
ぐうの音も出ない関羽。張遼は淡々と関羽に対し死を選ばず命を長らえ玄徳の消息を知り妻子の安全を計り忠義をまっとうなされたら、そのお心になられたら拙者がうまく取り計らい申そうと告げるのだ。
(曹操もだけど張遼さんも関羽がここで死ぬことを勿体ないと思ったんだろうなあ。ぐっすん)
よかったあ、関羽の心が動いた(知ってるけどさあ)
しかし関羽は「それならば三つの条件がある」と言い出す。
ぐぬぬ。偉そうなヤツ。
しかし曹操は
と喜ぶ。「漢すなわち余だ」とも言うんだけどw
二番目はいとたやすい、が三つ目の「玄徳の消息がわかればいつでも立ち去る」というのは困る、と渋る。しかし張遼の「殿が玄徳以上に関羽に目をおかけなされば」という言葉に納得して関羽の条件を飲む。
しかし関羽はさらに玄徳の奥方に話しておきたいので曹操軍を三十里引かせてくれとまで言い出す。曹操はこれをも承諾したのである。
www
横山先生がここを大きなコマで描かれているだけで満足です。
この頃玄徳は悲惨な逃亡生活を続けていた。野に伏し野ネズミや草の根を食べ袁紹の冀州へと向かっていたのだ。
都に来てから関羽が毎日読書をして暮らしているというのを聞き
ちょっぴりほっこりだった前巻とうって変わって大きな変化が生まれる。
ネタバレしますのでご注意を。(上の文もネタバレではある)
董承の血判状に名を連ねた吉平。
曹操の侍医でもある名医吉平が企んだのは頭痛持ちの曹操の毒殺。自分が施す頭痛薬に毒を仕込むことだった。
だがこの計画を聞いた董承の下男の密告ですべて曹操の知るところとなる。曹操は暗殺計画に加担した者の一族郎党をことごとく捕らえ斬殺した。その数は七百人にのぼった。
曹操暗殺は帝の密詔からとはいえ帝を処刑することはできない。そうすれば国中の反感を買うのは目に見えているからだ。
しかし加担した西涼の馬騰と徐州の玄徳はそのままにしてはおけない。曹操は直ちに徐州を攻めんと二十万の兵を差し向けた。
徐州では玄徳が暗殺計画の失敗を知る。そして曹操軍二十万が向かってきたと伝えられ袁紹に救援の手紙を書く。
しかし袁紹はお気に入りの五男が急病となり危ない状態にあった。側近が「今こそ曹操を討ちとり天下を手に入れては」と進言しても袁紹は子供が心配で気が進まないのだ。
側近は「惜しいことを」と愚痴るがこの時代としては袁紹、子供思いではないか。まあその辺で天下を取れなかったのかもしれないが結局曹操も玄徳も子供への愛情の薄さで存続を絶たれていると思えるからね。
さてここで珍しくイライラしている玄徳を張飛が諫めて奇襲計画を勧めるのだが結局この計画で三兄弟の運命が分かれてしまうのだよなあ。
とはいえそのせいでつながる運命もまたあるのだからくよくよしても仕方ないのは確か。
曹操陣では到着した途端は強風で旗が折れ縁起でもない、と曹操自身がつぶやくのだが部下はこれを「夜襲の敵意在り」と占って曹操も「天の戒めか」と悟る。
そのために張飛が計画した奇襲は上手くいかなかったのだ。曹操はあらかじめ夜襲を警戒させ準備させたのだった。
うーむ曹操って神に愛されてる。
玄徳は「引けっ。ここで死んではならん」と叫び逃走する。しかし逃げ落ちた先の小沛も徐州の城もすでに曹操軍の手に落ちていた。
更に追われた玄徳は張飛とは別行動で敵陣を突破し逃げ続けた。
徐州を手に入れた曹操は陳父子に「お前たちはこの土地の名家だ。徐州の民衆をなだめ落ち着かせるならば罪はすべて許す」と告げる。
部下らの報告で玄徳の姿は見つからず関羽の立てこもる下邳の城は健在と知る。
部下たちは関羽を討ちとる計略を進言するが曹操は「ただし関羽を殺さず生け捕ってもらいたい」と言い出す。これに部下は「殺すのさえ大変なのに生け捕るとなるとどれほどの犠牲者が出ますやら」と渋る。
ここに口を挟んだのが張遼だった。
張遼は関羽と戦場でよく渡り合い気性を知っていた。それを利用して口説いて見せるというのだ。
この言葉に曹操は喜ぶ。
いつそういうお気持ちになったのかしらん。
張遼の「関羽生け捕り作戦」は着々と進む。(なんだか猛獣でも生け捕るような)
わざと関羽の城に逃げ込ませた兵たちによって関羽は玄徳が行方知れずと聞き心配する。
曹操が欲しがるだけあって美形の極み。おひげふわふわ。
ここでの相手が夏侯惇なの楽しい。
この顔もいいねえ。
こうして関羽は夏侯惇におびき出され深入りして城に戻ろうとするがあらゆる場所に伏兵がおり下邳の城はすでに落とされてしまった。
関羽は最期を感じ兵たちに休息を与え明日の夜明けに潔く打って出ようと伝える。
ひとり物見をしながら考えていた関羽に近づいてきたのが張遼だった。
張遼は下邳の城にいた玄徳の妻子の無事を伝える。関羽はそれでも明朝潔く討死する、と言い放つ。それを聞いた張遼は笑い出し「ここでお主が死すれば三つの罪が数えられる」と言い出したのだ。(こういう言い方かっこいい)
どきっとする関羽。頭良いからその一言ですべてわかったのね。張遼は「桃園の誓い」を破ることになる、という。なんで知ってるのか?
二つ目は主君の妻子を任されながらその妻子を見届けず自分だけが死を選ぶのは英雄だろうか。
ぐうの音も出ない関羽。張遼は淡々と関羽に対し死を選ばず命を長らえ玄徳の消息を知り妻子の安全を計り忠義をまっとうなされたら、そのお心になられたら拙者がうまく取り計らい申そうと告げるのだ。
(曹操もだけど張遼さんも関羽がここで死ぬことを勿体ないと思ったんだろうなあ。ぐっすん)
よかったあ、関羽の心が動いた(知ってるけどさあ)
しかし関羽は「それならば三つの条件がある」と言い出す。
ぐぬぬ。偉そうなヤツ。
しかし曹操は
と喜ぶ。「漢すなわち余だ」とも言うんだけどw
二番目はいとたやすい、が三つ目の「玄徳の消息がわかればいつでも立ち去る」というのは困る、と渋る。しかし張遼の「殿が玄徳以上に関羽に目をおかけなされば」という言葉に納得して関羽の条件を飲む。
しかし関羽はさらに玄徳の奥方に話しておきたいので曹操軍を三十里引かせてくれとまで言い出す。曹操はこれをも承諾したのである。
www
横山先生がここを大きなコマで描かれているだけで満足です。
この頃玄徳は悲惨な逃亡生活を続けていた。野に伏し野ネズミや草の根を食べ袁紹の冀州へと向かっていたのだ。
都に来てから関羽が毎日読書をして暮らしているというのを聞き
玄徳夫人、曹操の恋心を察していておかしい。
ここで出すの気の毒なんだけど帝すっかりお痩せになってもう別人のようだ。精神も病んでおられるように見える。悲惨な生活なんだろうな。
曹操は関羽に偏将軍という肩書を与え諸将を集めて関羽の祝賀酒宴を行う。
なーんかこのあたり、曹操のホモソーシャル的勘違いが暴露されているようでおもしろい。
関羽はそういう肩書だとか酒宴を開くとかで喜ぶ男じゃないんだよなあ。さらに曹操は
物で「女心」を買おうという男の悲しさよ。
なにもかもお見通しの玄徳夫人。
しっかし曹操はこんなことであきらめるような男ではない。
機会あるごとに関羽を招き関羽の服が着古していることに気づきすぐに「あれ」を運ばせた。
これは笑ってしまうwwwまじでプロポーズじゃないか。
しかし関羽はその見事な衣服の上に前のぼろ服をまとうのだ。
ひえええ
この曹操の顔
しかしそれでも曹操は挫けない。ある意味立派。
今度は関羽の乗る馬が痩せているのに気づく。関羽は自分の体が大きいので乗る馬は痩せ衰えてしまうのだと答える。
それを聞いた曹操は
良いこと思いついて嬉しそう。
なんと名馬赤兎馬を関羽に贈ったのだ。これには関羽もおおいに喜んだ。
その様子に曹操が問うと
美女はこういう顔をするよね。自分勝手なの。そこがいい。
関羽が玄徳のもとへすぐ馳せ参じられるようにしてしまった曹操よ。
このパートはじっくり書きたかったので続くw
この後関羽が玄徳への思いを語る。