ガエル記

散策

松本清張

『砂の器』松本清張 その2 『砂の器』の意味はなにか

書き進めていきます。 ネタバレします。 野村監督映画『砂の器』を観た後に原作小説を読んで思うのは果てしなきじれったさだ。 映画は143分にまとめるためにトントンと話が進む。 それゆえに映画観賞は実に心地よく感動へと運ばれていった。 だが松本清張の…

『砂の器』松本清張 その1 あの名作映画への疑問

この記事で書くのは松本清張著『砂の器』です。野村芳太郎監督映画については補助としてのみになります。 とはいえ私は、野村芳太郎監督・橋本忍脚本の映画『砂の器』を二十歳の頃、リヴァイバル上映で観て感動したものです。 長い間その記憶を持っていたの…

『顔』大曾根辰夫/原作:松本清張

1957年「松竹」 不思議な映画だった。 現在ここまで奇妙な映画を作るのは難しいのではないか。 ネタバレします。 田舎でも特に貧しい家の生まれ育ちだったというヒロイン水原秋子は女ひとりで東京に出てファッションモデルの夢をかなえつつある。 そんな時に…

『黒の奔流』渡辺祐介/原作:松本清張

1972年「松竹」 山﨑努と岡田茉莉子の戦いを観よ。 ネタバレします。 私が松本清張を長く読まなかった理由は本を覗くとあまりにも字が小さくて二段になっていて無理だった、というしょーもないのがあるのだけどもうひとつは批評として「怖くて嫌な女しか出て…

『霧の旗』山田洋次/原作:松本清張/脚本:橋本忍

1965年「松竹」 松本清張原作は1959年~60年「婦人公論」 おもしろい!!! 久しぶりに「おもしろい!!!」と叫びたくなるような映画だった。 なにこれなにこれ! どうしてもっと早く観なかったのか? 再上映してほしい。 ネタバレします。 正直言うと山田…

『点と線』小林恒夫/原作:松本清張

1958年「東映」 ネタバレします。 清張原作のもう一つの初期有名映画作品『ゼロの焦点』とどうしても比較してしまうのが本作である。 非常に興味深く思われた『ゼロの焦点』とは違い、私はなかなか本作にはいりこめなくて困っていたのだが今回鑑賞しなおし原…

『黒い画集 ある遭難』杉江敏男

松本清張原作なので観たかった作品です。 正直言って名作映画ではないのでしょうけどミステリー映画として楽しめました。 ネタバレしますのでご注意を。 少し前に山岳もの登山ものを鑑賞したいと思いながら結局これと言うものに当たらないまま終わったのです…

『わるいやつら』野村芳太郎

以前だったら絶対観ない気持ち悪い映画なのですが野村監督シリーズで鑑賞しました。 のつもりだったのですが昭和の見本を描いたような映画として見ごたえありました。 情念と呼ぶのか不気味な男女の愛憎劇が今観ると不思議な感情に思えてなりません。男女の…

『疑惑』野村芳太郎

初鑑賞と思っていたら途中で記憶が蘇りました。昔観た時はまったく興味がわかなくてそれで観たことすら忘れていたのですが今回鑑賞でこんなに面白かったのかと呆れました。たぶん子どもだっただけですね。 ネタバレしますのでご注意を。 前回の『事件』とほ…

『一九五二年日航機「撃墜」事件 』松本清張

世界は知らないことばかりです。 世界ならまだしも日本国内の大事故であるにもかかわらずこの事件についてまったく知らないままでいたことに唖然としています。 「日航機事故」といえば私たち世代から後であれば1985年(昭和60年)の御巣鷹を思い出してしま…

松本清張ドラマスペシャル「顔」 | NHKドラマ

引き続き松本清張ドラマです。 録画したままで未観賞でした。 ネタバレしますのでご注意を。 なかなか面白く観たのですがこの配役に谷原章介氏は合っていたのかな、とは思いました。 劇団に入った男が才能を認められ映画出演のオファーを受けるのですがその…

『Dの複合』テレビドラマ1993年9月10日フジテレビ系列『金曜エンタテイメント』にて放映

当時も今もこんな風な日本テレビドラマはまったく観ていないのですが最近松本清張がとても気になる存在になってドラマ化されたものも観てみたくなりました。 1993年(平成5年)28年前の映像は思いきりギラギラに見えるビデオ撮影で特に苦手なのですが我慢し…

『九州の100冊』西日本新聞「九州の100冊」取材班 (著)

九州人なのでやっぱり気になって手に取ってしまいました。 九州生まれ作家だけではなく九州が舞台である、など九州にゆかりのある著作が集められています。 九州出身作家、というだけでも凄い名前がずらりと並びます。 村上龍、松本清張、夢野久作、石牟礼道…

求めるのはヒーローなのです

最近ちょこっと考えてみたことを書きます。 いろいろな作家(小説・マンガ・映画など問わず)の中でも特別に話題になる人とそうでもない人がいます。 例えば素晴らしい実力があり面白い作品を書いている(作っている)のにさほど注目を集めない人と、それほ…

『ゼロの焦点』松本清張/野村芳太郎/犬童一心

上の記述とは逆に犬童一心監督作品『ゼロの焦点』を観てからの展開でした。 と言っても野村芳太郎の映画はすでに鑑賞済みでその後松本清張原作も読んでいます。 で今回の犬童一心監督作品『ゼロの焦点』ですがまさしく現在日本映画の欠点をすべて出し尽くし…

BS1スペシャル「戦争花嫁たちのアメリカ」と『ゼロの焦点』

www.nhk.or.jp 本当に何も知らないまま生きていてこの年齢になって初めて知る、ということばかりなのですが最近になって読んだのが松本清張の本『ゼロの焦点』でした。 (以下『ゼロの焦点』のネタバレになりますのでご留意ください) その中に「戦後、日本…