ガエル記

散策

マンガ

『ルックバック』藤本タツキ

shonenjumpplus.com 『チェンソーマン』の藤本タツキ、と紹介されていますが実は『チェンソーマン』未読でその前の『ファイアパンチ』を少しだけ読んで「うまいなあ」と感じていた(が続きは未読)状態の私が読んでの感想になります。 ただ今大方で絶賛中話…

『漂流教室』楳図かずお

この数日話題にしています『漂流教室』は1972年から74年にかけての連載少年マンガですが、私は今回初めて読みました。正直ちらりとも読んでいなかったのです。少なくとも記憶していませんでした。 つまり描かれてからほぼ50年が経過して読んだわけですが今ま…

萩尾望都ー親に見捨てられたこどもたちー

ここ数日楳図かずお『漂流教室』を読み、そのなかに萩尾望都は他の誰よりも楳図氏の影響を受けているのではないかと感じてしまいました。 萩尾氏は影響を受けたマンガ家好きなマンガ家としていつもまず手塚治虫をあげていますし次に横山光輝、わたなべまさこ…

萩尾望都著『バルバラ異界』『AWAY』は『漂流教室』からのオマージュ

今までに感じたことがないほど衝撃を受けています。 とはいえこの衝撃は他で読んだことも聞いたこともないので(だからこその衝撃でもあるのですが)まったくの勘違いなのかもしれませんが。 以下どの作品もネタバレになりますのでご注意を。 先日書いたよう…

『SonnyBoy』と『漂流教室』と『AWAY』

先日『SonnyBoy』第一話に感激して原案となっているという、未読だった楳図かずお『漂流教室』を一気読みしました。凄いマンガ作品でした。 そしてこれは既読『AWAY』(萩尾望都著)が『漂流教室』から多大な影響を受けているのがわかりました。 先日私は『S…

『日本まんが 第参巻: きらめく少女の瞳 』荒俣宏

図書館から借りてきました。 現在amazonでは在庫なしとなっています。 あったとしても3500円+税というかなりの高価本です。 いきなり第参巻です。1・2もあったのですが何気なく3巻だけ取ってしまいました。 後日借りて読みます。 荒俣宏氏がそれぞれの巻の…

『少年青年マンガ』の戦いと『少女マンガ』の戦い

先日ひょこっと思いついたことを忘れないうちに記しておきます。 事の始まりは相変わらずですが、ある方のツイートでした。 これ真鍋先生がよくやる「途中まで言っていることはもっともそうなんだけど、その結論や行動は浅はかだよね」という一種の皮肉なの…

赤塚不二夫「ニャロメのおもしろ性教育」

前々回に書いた「LGBTは存在しない。性同一性障害だって存在しない。とは?」を 引きずって検索していたら ja.wikipedia.org にたどり着きました。 今回はwikiに頼る記事になってしまいますが自分としてはかなり衝撃(というのは大げさですが)を受けてしま…

日本短編漫画傑作集に少女漫画は入りません

普段ほとんどツイートをしない私がせずにいられなかった情報を知ったのが昨日です。 それは近藤ようこさんのツイートからでした。 そうなんですか。それで「日本」とつけるのはそれはそれで… https://t.co/jh79eOm0pM — 近藤ようこ (@suikyokitan) 2021年5月…

『一度きりの大泉の話』萩尾望都 その6

さて、その後途中まで作業を続けたのですがあまりにも空虚を感じて挫折してしまいました。 前半と同じように一文ずつ批判するのは精神的ダメージが大きすぎます。なので大雑把にやろうと思います。 www.amazon.co.jp 後半は、補記2「汝、頑ななる者よ」と題…

『一度きりの大泉の話』萩尾望都 その5

www.amazon.co.jp 『一度きりの大泉の話』感想はもう終わり、と思っていたのですがもう一度書くことになりました。 というかむしろ『一度きりの大泉の話』感想の感想です。 アマゾンレビューに書かれたレビューです。レビュー者の思いがかなりの長文に込めら…

『一度きりの大泉の話』萩尾望都 その4

一度きりの大泉の話 :萩尾 望都 | 河出書房新社 https://t.co/agqDuNmciJ 数日前に読了。今に至るも余韻が強い。竹宮惠子さんとの切り結びが、ここまで凄まじいものだったとは。確かにこれは外野にできる唯一のことは、萩尾さんの「放っておいてほしい」とい…

『一度きりの大泉の話』萩尾望都 その3

もうこの話は一段落、とおもっていたのですがツイッターで「村田順子さんのブログ」を知りましてその記事をリンクして少しまた書いてみます。 blog.goo.ne.jp 竹宮惠子氏側のかたの目から見た感想である、ということもあり私はなるほどなあと思いました。そ…

『一度きりの大泉の話』萩尾望都 その2

もう少し続けます。 ネタバレしますのでご注意を。 先に書いた文章の中で私は「萩尾望都氏は『十年目の毬絵』で無意識に自分の思いと願望を描いてしまったのだろうか」と書きました。 とはいえ『十年目の毬絵』は1977年にビッグコミックオリジナルに掲載と書…

『一度きりの大泉の話』萩尾望都

他の多くの方と同じように私も一度読み始めたら止めることができず無我夢中で読み続けてしまいました。 そして多くの方と同じように私もこの本より5年前に出版された竹宮惠子著『少年の名はジルベール』を当時に読んでいます。 他の方のレビューを見ていると…

『銀の三角』萩尾望都

たぶん何回かこの作品については書いているはずですが私にはこの作品がまだよくわかってはいないのでまた何回か書くことになるでしょう。 萩尾望都の凄さはどんなに書いても語りつくせることはないのですがキャラクターの創造についてもまた然りです。 昨今…

『陰陽師』岡野玲子 その2

さて続きます。 岡野玲子著『陰陽師』ネタバレしますのでご注意を。 上の画像が岡野著オリジナルキャラクター「真葛」です。 私は原作未読なので夢枕獏氏がそのあたりどう書かれているかは知らないのですが岡野『陰陽師』の紹介でそう書かれており、晴明・博…

『陰陽師』岡野玲子 その1

前回『青天を衝け』の記事で「狐憑きが出てきたので思わず『陰陽師』の管狐を探してそのままはまり込んでしまった」というようなことを書いたのですがマジで数日読み浸っていました。 というのは岡野玲子著『陰陽師』の十巻以降は非常に難解な内容で読みづら…

『ずっとお城で暮らしてる』ステイシー・パッソン、そして『ミーシア』吉野マト

日本未公開でwowowにて初放送という映画作品です。 以下ネタバレしますのでご注意を。 「暴力」を描いた作品です。 感想を書こうとしてなかなか書けずにいた時に別のマンガ作品を読みました。 shonenjumpplus.com とても魅力のあるマンガですがかなり粗削り…

『進撃の巨人』諌山創 The Final Season その1

The Final Seasonアニメも始まりもう一度これまで出たマンガを読みなおしていました。 なお私が読んでいるのは単行本になったものだけで雑誌掲載は読んでいません。 『進撃の巨人』はいろいろな意味でこれまでにない価値のあるマンガ作品として歴史に刻まれ…

『残酷な神が支配する』萩尾望都 その4 『ブッダ』

さて進めます。 今回はついに私が本作で感じた最大の懸念「イアンの存在」を考えていきます。 『残酷な神が支配する』と『ブッダ』のネタバレします。ご注意を。 いったいこの世界に「イアン」はいるのでしょうか? 若く類まれな美貌と恵まれた肉体と豊かな…

『残酷な神が支配する』萩尾望都 その3 さらに『バナナブレッドのプディング』

御茶屋峠 先に進みたいのですがその前にもう一度昨日の言い忘れを(書き漏れというべきか) 萩尾望都『残酷な神が支配する』と大島弓子『バナナブレッドのプディング』は読み込めばもっと共通点が出てくるのでは。 これは萩尾氏が直接真似をしたことなのでし…

『残酷な神が支配する』萩尾望都 その2 『バナナブレッドのプディング』

続けます。 以下萩尾作品と大島弓子『バナナブレッドのプディング』のネタバレしますのでご注意を。 パスワードを手に入れて再読した『残酷な神が支配する』は少しずつ頭の中に入ってきました。 この作品で現実と違ってあり得ない存在は(誰が見てもそう思う…

『残酷な神が支配する』萩尾望都 その1 『キリング・ストーキング』       

『残酷な神が支配する』は私にとって苦い記憶のある作品です。 その苦い記憶とはこの作品の連載当時から私は内容に失望してマンガで最も好きだった萩尾望都を読まなくなってしまったというものでした。 なぜそれほどこの作品に失望したのか。 それは私がそれ…

『キリング・ストーキング』クギ その8

二日間『キリング・ストーキング』読み込んでいました。再読していっそうその卓越した技術に感服するばかりでした。 主人公ふたりキャラが好み的ではないのは変わらないのですがそれでも飛びぬけた魅力があるのを感じます。 ネタバレしますのでご注意を。 見…

『キリング・ストーキング』クギ その7 『残酷な神が支配する』萩尾望都

『キリング・ストーキング』 韓国映画で描かれる過激な残酷性と情愛をそのままにBLマンガに仕立て上げた作品でした。 しかもここでさらなる風味を加えるのが警察官ヤン・スンベです。 彼の存在も(ソウルからやってきた)田舎警察官の下っ端で先輩からいび…

『キリング・ストーキング』クギ その6 『残酷な神が支配する』萩尾望都

続けます。『キリング・ストーキング』と『残酷な神が支配する』の比較評になりますので双方のネタバレになります。ご注意を。 『残酷な神が支配する』の主人公ふたりはふたりとも裕福で片親からとはいえ愛されて育ちました。ふたりとも白人男性であり頭もよ…

『キリング・ストーキング』クギ その5 『残酷な神が支配する』萩尾望都

さて本腰で『キリング・ストーキング』を語らねばと思ってはいるのですがなかなか難しいのです。 今日の比較相手は萩尾望都『残酷な神が支配する』を選んでみました。 以下両方のネタバレになります。ご注意を。 萩尾望都『残酷な神が支配する』と『キリング…

『悲夢』キム・ギドク 『二つのドラマ』手塚治虫 少し『キリング・ストーキング』

たぶん初鑑賞だと思うのですがもしかしたら過去ブログ記事に書いてたら観てるのでしょうw 以下ネタバレしますのでご注意を。 見知らぬ男女の夢がつながっていてその男の夢のせいで女が苦しむ、という不思議な物語です。 この映画を観ていて思い出したのがま…

『嘆きのピエタ』キム・ギドク 『どろろ』

もともとクギ作『キリング・ストーキング』の批評として選んだ『嘆きのピエタ』(未見だったにも関わらず)でしたがこちらのほうだけもう少し。 以下ネタバレしますのでご注意を。 お前を捨てた母親だと言ってイ・ガンドの前に現れた女性ミソンでしたが実は…